「希望の党」玉木新代表が北朝鮮先制攻撃「容認」から「反対」へ路線変更!?

「圧力一辺倒、武力行使」は慎重に考えるべき

小池知事会見

「希望の党」代表を辞任したものの、依然として党への影響力を持ち続けている小池都知事

――小池百合子前代表が絶賛する軍事的アドバイザーのエドワード・ルトワック氏が「北朝鮮の核ミサイル完成前に先制攻撃止むなし」という主張をしていますが、これを否定して、「先制攻撃は容認しない。反対する」という立場なのでしょうか。 玉木代表:私が申し上げたのは、(安倍首相が)「100%アメリカと共にある」と言っているが、アメリカと日本は微妙に利害もずれていると思う。要はアメリカに届くミサイルは現在ないけれども、既に韓国や日本は射程にすっぽりと入っている中で圧力をかけ続けることの意味をしっかりと考えながら、戦争は回避しなければならないことをしっかりと頭に置いて「アメリカとすべて一緒に行動することがいいのかどうか」ということについては慎重に考慮することが必要だ。  今日、長島政調会長も質問で言っていましたが、仮に総理が強いメッセージをアメリカの首脳と出さざるを得ない場合であっても、例えば外務大臣は対話のメッセージを出すといった同じ政府でも役割分担といったこともあるべきではないのかと言いました。 「とにかく圧力一辺倒、その先は武力行使」ということは慎重に考えるべきだと思います。  玉木代表が言う「戦争回避」は「先制攻撃反対」ともとれる。そうであれば、“北朝鮮先制攻撃誘導論”のルトワック氏を絶賛する小池前代表とは一線を画すことになる。米紙『ワシントンポスト』に「忠実な従属的助手」と評された安倍首相が先制攻撃追認をしないよう釘を差すため、玉木代表が“院政”を抜け出して「脱・小池路線」に突き進むのか否かが注目される。 【取材・文・撮影/横田一】 ジャーナリスト。小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)に編集協力。その他『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数
ジャーナリスト。8月7日に新刊『仮面 虚飾の女帝・小池百合子』(扶桑社)を刊行。他に、小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)の編集協力、『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数
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