イスラエルとビジネスするにあたり、どんな企業が「当たり」なのか

加藤清司
テルアビブの夜景

イスラエルの優良企業を探し当てる際の勘所とは?(写真はテルアビブの夜景)

 イスラエル企業とビジネスをしたいという日本企業からの問い合わせで多いのが、「どういうイスラエル企業と、ビジネスすればいいかわからない」と「できるだけ筋がいい企業とやりたい」という2つである。

 私も、これまで100社以上のイスラエル企業を訪問してきたが、ミーティングの進め方だけでなく、前後のやり取り、契約の仕方、話の進め方、一つとして同じ会社はなかった。

 イスラエル企業を一言で表すと、「多様性そのもの」であろうか。

日本の企業が直面する問題の1つ目は、そもそもイスラエルにビジネスを一緒にできそうな会社がどれだけあるのかが分からないという点だ。「まず、そもそもそういう企業があるのか」「あるとすれば、どれぐらいどういう企業があるのか」ということになる。

 こればかりは、弊社も調べてみないことにはわからないことも多いので、素直にそのようにお伝えすることも多い。

 日本に来日しているイスラエル企業に会う場面は、日に日に増えており、非常に喜ばしいことであるが、実際に会う企業がその技術、ソリューションを扱うレベルが“100社中の1社”なのか、“5社中の1社”なのかを見極める必要がある。

 2つ目は、「できるだけ筋がいい企業とやりたい」ということである。「筋がいい」とは含みを持たせたが、「実績のある人が経営」「技術が優れている」かつ「ビジネスがやりやすい」ということに集約されてくるだろうか。だが、こればかりは、会ってみないとわからないことがほとんどである。

 それは、どれだけ評判がいいと聞いていた企業でも、実際に会ってみると、期待外れの企業もある。ただ、その逆に、会う前は大して期待していなかった企業でも、実際には想像以上に技術力があるし、ビジネスを一緒にしやすい企業も多い。だから、なかなか難しい。

 このギャップは致し方ないこともあるが、「会ってみないとわからない」ことは、日本以上にあるのがイスラエルかもしれない。

 さて、この「筋がいい」であるが、「実績のある人が経営」「技術が優れている」両方備わった企業である事がベストであるのは、言うまでもない。ただ、どちらか欠けている場合がほとんどである、どれだけ実績のある人が経営していても、技術としてはイマイチなことはあるし、その逆で、どこの誰が運営しているのかわからない企業でも調べてみたら、すごい人材がいることが分かることもあり、一筋縄でいかぬことは多い。

 多くの企業と会えば会うほど、客観的に物事を見られるようになることもある。ただ、この領域では、誰もが分からないような技術をやっている会社は、いくらたくさんの企業と会っていても、その業界と技術に詳しくないと判断できない部分もある。

 「技術は人についてくる」と言うと、言い過ぎかもしれないが、スタートアップの業界はやはり、「人」についてくることが多いので、信用できる人と分かれば、少しでも取引をしてみることをまずお勧めする。

【加藤 清司】
株式会社イスラテック代表取締役。1980年静岡県浜松市生まれ。2006年、「ある技術」に注目しそのルーツを調べ、イスラエルへと旅立ち2か月過ごす。現在、日本を代表するテクノロジー企業を対象に、イスラエルのスタートアップとのアライアンスを支援。2017年1月、『スタートアップ大国イスラエルの秘密』を出版。

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