在タイ邦人記者が見た、プーミポンアドゥンヤデート前国王の国葬

 観光客などへの影響としては、大手商業施設、銀行、郵便局、映画館の多くが26日の終日、あるいは午後から休業とするなどが見られた。コンビニエンスストアも午後から休みとなるなどがあるが、飲食店は営業しているところも少なくなく、アルコール販売はないものの食事は問題ない。26日中はタイ人のほとんどが喪服姿で過ごし、営業している飲食店は黒い人で埋め尽くされている。夜間はバーなどはすべて休業で、繁華街周辺はだいぶ静まりかえっていた。

26日はコンビニ各社が半休となった。飲食店は一部営業していて、食事の問題はない。

 逆に特待的なこともあり、例えばBTSスカイトレインや地下鉄MRTが終日全線で無料、通常深夜0時までのところ、2時まで運行する。ほかにもバスなどの交通機関が無料で、一部のバイクタクシーが自主的に無料でサービス提供をしていた。通りは葬儀会場が一部通行止めになっているが、それ以外はいつも通りで、むしろ交通量が少ないため、移動はしやすかった。

タイのローソンは日本語の張り紙もあった

 27日午前6時に遺骨を取り出す儀式があり、本来はこの日をもって服喪期間を終了する予定だったが、10月10日の閣議決定で10月29日まで喪に服すことになった。ただ、タイ政府はあくまでも一般企業などに対しては強制という形を採ってはいない。あくまでも節度ある対応を求めるに留まり、外国人観光客も基本的には特別なことをする必要はなく、いつものような旅行を楽しめる。  26日は早朝からどのチャンネルでもすべて同じ映像とアナウンスが流れた。各局がそれぞれ似た角度で撮っているのではなく、まったく同じ映像が流れた。しかし、衛星放送ではいつも通り映画やアニメも放映されていた。また、火葬が始まった時間は葬儀会場の特設ステージで行われる古典人形劇や音楽演奏などが放映され、昼間の出棺の様子とは一転するというタイらしさもあった。  26日中でも一般的な生活に特に大きな影響はなく、昭和が終わったあの日を知る者としては意外に普通にタイの歴史が変わっていく様を見た気がした。 <取材・文・撮影/高田胤臣(Twitter ID:@NatureNENEAM)>
(Twitter ID:@NatureNENEAM) たかだたねおみ●タイ在住のライター。最新刊に『亜細亜熱帯怪談』(高田胤臣著・丸山ゴンザレス監修・晶文社)がある。他に『バンコクアソビ』(イースト・プレス)など
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