中国のAI犯罪者追跡システム「天網」に物議……2000万台の監視カメラとDBが連動

強力化する中国当局の監視網

 リアル空間だけではなく、オンライン空間でも中国当局の監視網はますます厳しくなる傾向がある。「環球時報」によると、中国インターネット情報弁公室は9月25日、WeChat(メッセンジャーアプリ)や微博(中国版ツイッター)、バイドゥーのインターネット掲示板など、中国の3大IT企業が運営するSNSサービスに対して「不純な情報の管理が不十分」という理由で莫大な罰金(約860万円)を課した。わいせつな情報やテロ情報、民族間の憎悪を煽る情報やコメントなどを広めた責任を、IT企業側に負わせた形だ。  先だって9月23日からは、世界最大のオンラインメッセンジャーである米「WhatsApp」が中国で全面遮断された。なお、中国でWhatsAppが全面遮断されたのは今回が初めて。フェイスブック、インスタグラム、ツイッター、グーグルに続き、WhatsAppが中国政府公認のブロックリストに載ったことになる。  AIやその他のテクノロジーの力が増すにつれ、今後も中国の監視網やより強化・拡大していくだろう。次世代テクノロジーが、単なる国民監視のツールに成り下がらないよう祈るばかりだ。 <文/Sun Baibai(ロボティアチーム)> 参照:中安網
ロボティア】 人工知能(AI)、ロボット、ドローン、IoT関連のニュースを配信する専門メディア。内外の最新技術動向やビジネス情報、ロボット時代のカルチャー・生活情報をわかりやすく伝える。編集長は『ドローンの衝撃』の著者・河鐘基が務める。https://roboteer-tokyo.com/
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