ニート問題は国際的にも深刻化している
韓国青少年政策研究院が、9月25日に開かれた「NEET:国際的現況と対応」国際シンポジウムで発表した内容によれば、韓国国内において、学校にも通わず働きもしない「NEET(Not in Education, Employment or Training)」が、147万9000人になるという。これは経済協力開発機構(OECD)の平均を上回る数字である。
世代別にみると、15歳~19歳が約24万人、20歳~24歳が約47.5万人、25歳~29歳が76.4万人となっており、10代~20代のニートの数が147万人を超えた。
これを人口比で見た場合、15歳~19歳が8%、20歳~24歳が15.4%、25歳~29歳が22.8%となっており、25歳~29歳の層に至っては、5人に1人以上がニートという厳しい現実となっている。また15歳~24歳の層も、過去3年間の統計を見ると年々その比率は上がっており、当分の間、韓国社会はニート問題に頭を抱えなくてはいけない。
ニートと呼ばれる青少年のうち、中卒、高卒の比率が相対的に高く、特に20歳~24歳のニートのうちの46.6%が高卒未満であることから、進学戦争が過熱する韓国社会のひずみが見て取れる。
韓国青少年政策研究所は、彼らが「なぜ働かないのか」についても調査を行った。
その結果、全体の回答者のうちの38%が「遊びたいから」と答え、22.5%が「働く場所がない」と答えた。研究所のユン研究員は、「(彼らは)今後の進路計画も特にない子たちが多かった。また進路を決めるための活動についても積極的ではなかった」とコメントし、ニートの青少年たちのうち、所謂「ゲーム中毒者」とされる比率も高かったとした。