「殺してやる」韓国のクレーマーが凶悪すぎてコールセンター職員が自殺 企業がとった秘策とは

「今からうちの娘が対応します」という保留音を流しクレーム減少

 また、特にクレームでなくとも、コールセンタースタッフに語気を強めず丁寧に問い合わすことを促すようなキャンペーンも行われている。  韓国のGSカルテックス社は、先月から社会貢献キャンペーンの一環として、コールセンター各社に特殊な「保留音」を提供し始めた。利用者からコールセンタースタッフに繋がるまでの保留時に、子供の音声で「今から私が世界で一番大好きなお母さんが、対応します」や男性の声で「今からうちの誠実な娘が対応します」というアナウンスが流れ続ける。対応するスタッフにも大事な家族がいるということを前もって意識してもらい、感情が高ぶったクレーマーにも一息ついてもらおうと試みた。  関係者によると、結果的にこの保留音によって暴言的なクレーム電話は減少し、スタッフのストレス緩和へとつながっているとのこと。また、利用者からの一言目に「お疲れ様です」と言ってもらえるようになったと喜ぶスタッフまでいるのだとか。  GSカルテックス社が行った「保留音」のキャンペーン動画はyoutubeで再生回数200万回を突破し、Facebookでも9700を超える「いいね」を獲得している。韓国ではこのような顧客対応業務に対し、精神的ストレスなどから従業員を守るための関連法案が今年内にも成立する見通しだ。  法案は従業員たちのカウンセリングや健康診断を徹底しながら現場理解を深め、万が一、業務ストレスによって精神的・身体的に障害が発生した際には、業務を一時中断し、治療への専念を義務化するような内容が組み込まれている。  日本でもコールセンター業務は離職率が高い。  しかし、日本では企業がクレーム対策をするというより、自身で解決するスキルを身につける傾向にある。例えばあらゆる手法で顧客の感情をなだめたり、いかに不条理なことを言われようとも自身にストレスを溜めない努力をしたり。企業側もクレーム対応の教育として、誠実な話の聞き方や謝り方をまず教え込む。日本では「お客様のクレームに少しでも応える」ことが大前提なのだ。  そもそも日本では韓国のように、「殺してやる」など脅迫じみたクレーム電話が頻繁にかかってくると言う話もあまりきかない。何より、韓国ではクレーム電話を受けたくないあまり、電話を担当内で「たらい回し」にすることもある。クレームからいかに逃避するかに苦心する韓国に比べると、日本では苦情に「寄り添う」点に重きをおき、真っ向から受け止めようとする姿勢が伺える。  「クレームをなくす」ための企業努力ではなく、「クレームを受け流す」ための企業努力。韓国が総力をあげて取り組むマニュアルとしては、少し斬新すぎる気もするが、導入によって離職率の低下につながるのか。今後の動向に注目したい。 <文・安達 夕 @yuu_adachi
Twitter:@yuu_adachi
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