ユニクロの新作ジーンズが切り開く「ビジネスファッション」の未来<服のコンサルタント森井良行>
突然ですが、最近、ビジネスファッションとカジュアルファッションの境界があいまいになってきた気がしませんか? 紳士服業界最大手の青山商事が運営する「THE SUIT COMPANY」では、スーツ・ジャケパンに加えジーンズ・Tシャツなど、週末服も並んでいます。
その一方、主にカジュアルを扱うユニクロは、「ハタラクユニクロ」というフレーズとともに、ビジネスファッションで活用できる商品プロモーションを始めました。そして、この8月、オフィスカジュアルのジーンズコーディネート例を提案。
今回ものべ4000人を超えるビジネスマンの買い物に同行コンサルしてきた服のコンサルタントが、「ビジネスファッションとしてのジーンズ」について解説します。
今年6月伊藤忠商事が「金曜日は『脱スーツ・デー』」という施策を発表! 朝型勤務・健康経営に続く働き方アクションとして、「くるぶしが見えるパンツ丈・ジーンズ」さえも許容する大胆なドレスコードを発表したのです。
確かに、ビジネスファッションのカジュアル化は進行していますが、さすがにジーンズで働くのは難しいと考える方が多いはず。これまでジーンズが許容される業界といえば、比較的ドレスコードが緩いとされるIT・クリエイティブ系の一部の会社でした。
ところが、総合商社の伊藤忠が許容することで大きなニュースになりました。プレスリリースによれば「いつもの習慣を脱ぐことで、仕事に新鮮で柔軟な発想を取り込めるかもしれない。自分の新たな可能性に気づくことだってできるかもしれない」という会社の想いが分かります。
その一方、グループ会社にジーンズブランド「EDWIN」を有することから、「ジーンズ需要を高めるため率先して行った施策では?」という見方をする人もいるようです。いずれにせよ、現時点ではビジネスファッションとしてジーンズが急拡大することはないでしょうが、「会社によってドレスコードが変わる時代」に突入したと私は見ています。
ジーンズはビジネスファッションに許容されるのか?
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