バイオベンチャーの株価はどこで騰がる? 株価動向と関連イベントの関係を振り返ってみた
パイプラインの数が少ないバイオベンチャーのケースでは、治験を進めている期間に、IRやプレスリリースがほとんど出てこないことがある。
その事例として、脳梗塞や外傷性脳損傷など中枢神経系疾患領域の再生細胞薬を開発するバイオベンチャーに、サンバイオ(東証マザーズ;4592) のケースを見てみよう。
4月20日に放送されたNHKクローズアップ現代「脳がよみがえる!?再生医療大国・日本の逆襲」にサンバイオが取り上げられた。(参照:NHKクローズアップ現代)
また、6月30日、サンバイオは、米国で実施している再生細胞薬 SB623の慢性期脳梗塞を対象としたフェーズ 2b 臨床試験に対して、カリフォルニア州再生医療機構(CIRM)から20百万米ドルの補助金を獲得した。
普段のリリースが少ないこともあり、サンバイオの株価の動きは乱高下となっていることが多い。しかし、NHKクローズアップ現代で取り上げられたことや、および、カリフォルニア州再生医療機構(CIRM)から20百万米ドルの補助金を獲得したIRは、株価をトレンドとしては上昇に向かわせているように株価チャートは示している。
上市への段階が一歩一歩進んでいけば、株価は上昇していくものと推察される。
バイオベンチャーの株価動向と、新薬の開発状況。「上市」までどれくらいの段階にあるのか、などを推測しながら株価チャートを眺めてみると、何か気づくこともあるかもしれない。
<文/丹羽唯一朗>
「サンバイオ」のケース
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