「ニトリ旗艦店」が渋谷に登場!都心に攻勢かけるニトリに勝機はあるか

「人口の都心回帰」で都心攻勢かけるニトリ

 数年前まで東京都内ではあまり見かけなかったニトリであるが、近年は都心への出店攻勢をかけている。渋谷区では2016年3月に笹塚駅前、9月に東急百貨店東横店に小型店「ニトリデコホーム」を、そして12月にはタカシマヤタイムズスクエア南館に大型店を相次ぎ出店。この他にも都心ではここ2年ほどの間に東武百貨店池袋本店、上野マルイ、池袋サンシャインシティ、アトレ目黒などへと出店しているが、多くは商業ビルへのテナント出店であり、山手線沿線での単独店舗は2016年9月に開店した中目黒店(売場面積約2,000㎡)に続いて2店舗目となる。  そのなかでも、今回開業する渋谷公園通り店は売場面積約5,000㎡、売場は1階から9階と、これまでの都心店舗よりもはるかに大きな規模だ。館内は、1階から5階まではクッション、ホームウェア、雑貨などのホームファニシング、6階から9階までは大型家具の売場になる。

まさに「ニトリ旗艦店」に相応しい規模だ

 ニトリであれば都心の大手百貨店のように身構えて買い物をする必要もなく、また、家具の配送料も500~1500円(18,426円(税別)以上購入なら無料)と格安であるため、仕事帰りに1人でふらっと来店して自分好みのインテリアを買い揃えていく、ということも楽しめる。  こうしたニトリの都心出店攻勢の背景にあるのは、前回の記事「渋谷の真ん中に総合スーパー誕生! 仕掛け人は『ドン・キホーテ』」でも触れた「人口の都心回帰」であろう。

都心への出店攻勢続けるニトリ。昨年9月には東急百貨店東横店にも出店したばかり

 例えば、ニトリ渋谷公園通り店が出店する渋谷区では都心の地価高騰などにより1990年代後半までは人口が減少傾向にあった。しかし、都心回帰が進む近年、人口は増加傾向に転じており、2000年10月の国勢調査時に約19万6000人であった人口は2017年5月には約22万8000人となっている。新たな転入者の多くが引越し後にまず家具を求めるのは当然のことであるが、これまで渋谷や新宿界隈にある家具・インテリア店は都心ゆえに狭小店舗が多く、大型家具を買うとなれば百貨店や大塚家具などの高級家具店、もしくは無印良品、ロフトなどの大型雑貨店を利用したり、わざわざ五反田(家具問屋街)やイケアなど郊外の大型家具店まで足を運ぶ人も多かったのだ。都心地域に店舗が多い大塚家具が近年「カジュアル路線」へと踏み切ったのも、消費者のデフレマインドに加えて都心回帰による「日常家具需要の増加」が一因であると言われる。
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