親など家族の介護が必要になった際に、どのような手順で対応したらよいでしょうか。そのための手順は、およそ以下の流れになります。(1)介護の相談窓口へ行き介護認定を依頼する、(2)担当のケアマネジャーと相談し介護プランを作成する、(3)利用可能な介護サービスを選択する、(4)会社の介護休業制度を確認する、(5)在宅介護以外も選択肢に考える、になります。これらを具体的に説明します。
<相談窓口で介護認定を申請>
市区町村には「地域包括支援センター」などの名称で、介護に関する専門の相談窓口があります。そこで出向き、介護認定の申請をします。この申請を行うと専門の職員が自宅を来訪し介護認定がされます。
介護認定は現在では7段階に分かれており、その人の症状を見て、最も軽い「要支援1」から、最も重い「要介護5」までの認定がなされます。認定された介護度により、その人が受けられるサービスの内容が決まります。介護度が高くなるほどほど、手厚いサービスが受けられます。
<ケアマネジャーと介護プラン作成>
介護度に応じて、具体的なプランを担当するケアマネジャーと作成します。ケアマネジャーは、介護プランを作成する介護の専門家で、介護を受ける人の実情に即したプランを作成してくれます。
とくに、仕事との両立のためにどうしたらよいのかを念頭に、プランの作成を依頼します。担当のケアマネジャーとの信頼関係を築き、介護を受ける人に適した生きた介護プランを作成してもらい、それに沿った介護を進めます。
<利用できる介護サービスを実行>
介護サービスは何種類かメニューがあります。その中から必要なメニューを選び、介護士や看護師に自宅に来訪してもらいます。どの程度のサービスが受けられるかは、介護度によっても変わってきます。介護を受ける人が拒絶反応を示さないように注意が必要です。
介護サービスを利用しながら、その間、家族が介護から解放される時間をつくります。介護サービスを受けることで、介護する人の自由な時間がどのくらい確保できるか、が、介護離職を避けるポイントにもなります。受けられるサービスだけでは不十分な場合、自己負担をしてでも、追加のサービスを受けるかも検討します。