個人賠償責任保険は、被保険者だけでなく生計を共にする同居の親族も対象になります。例えば、夫が被保険者になる契約をすれば、夫だけでなく、妻や子供が起こしてしまった事故でも保障されます。
つまり、一家に一つあればよいので、家族それぞれが契約する必要はありません。個人賠償責任保険だけの商品もありますが、火災保険や自動車保険、共済保険の契約にも付けられる場合があるので、わが家の保険について調べてみましょう。
幅広く補償される保険ですが、対象外もあるので確認しておきましょう。
・過失の事故が対象ですから、故意に損害を与えた場合には補償されません。
・対象になるのが他の人や物なので、名誉棄損やプライバシー侵害は対象外です。
・賠償責任を負った場合に限られるので、賠償責任のない場合には補償されません。例えば失火して他の家に延焼しても、重過失でなければ法律上の賠償責任はないので、これも対象外です。
・また、ほかの人の物であっても、借りている物に損害を与えた場合も対象外になります。
注意点があるとはいえ、少ない負担で万が一の場合には大きく補償してもらえる保険ですから、この機会に加入を検討されるとよいのではないでしょうか。
<文/森田 和子>
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者、DCA(確定拠出年金アドバイザー)。FPオフィス・モリタ 代表。お金の管理は「楽に、楽しく」、相談される方を「追い詰めない」のがモットー。企業・学校・イベント等で行うマネープランセミナー・講演も好評。NPO法人日本FP協会、WAFP関東(女性FPの会)所属。
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