ベネズエラ反政府デモで飛び交う「糞便瓶」に込められた意味とは

 ベネズエラのマドゥロ政権下での、経済危機が日に日に深刻化しています。

 先日、ベネズエラ人の知人に、隠し撮りと思われる悲惨な動画を見せてもらいました。

 動画では、少年2名が並んでいます。その前には、いかにも強そうな軍関係者(もしくは警備隊)の大人がいます。

 そして、大人が少年に何度も何度も、殴る、蹴るといった暴行を加えているというものでした。最後は苦痛で耐えきれなくなった少年が嘔吐。暴行は終わりました。

「なぜ少年が暴行を受けているのか」こう尋ねる著者に、「ベネズエラでは、デモに参加し、捕まったらどうなるか分からない。少年だろうが関係ない。もうむちゃくちゃだ」と知人は語りました。

 自らの国で起こっている現状に落胆しているベネズエラ人は数多くいます。

 ベネズエラの現状を知ってほしいという思いからの知人の行動でしたが、我々が想像している以上にベネズエラの治安はひどい状況と見ていいでしょう。

食糧がない、医療品が足りない

 まず庶民の日常生活で一番大変なのが食糧難といえます。そんなに厳しい状況なのでしょうか。

 ウォールストリートジャーナルが伝えたところ、社会科学者の全国調査では、昨年、4人に3人のベネズエラ国民が体重が減ったと回答。平均減少幅はなんと約8.6キロにもなるとしています。

 8.6キロも痩せるとなると、あまり多くを食べることができないと想像できます。

 分かりやすい例を挙げれば、スーパーマーケット。我々の感覚からいえば、スーパーマーケットに行けば、モノがぎっしり並んでいるのが日常の光景です。

 いくらポテトチップスが棚から消えたといっても、それ以外のモノはなんでもそろっています。

 しかしベネズエラでは、店を見渡しても、空っぽばかりの棚ばかりだったりします。要は、そもそも食料が少ないわけです。

 日常生活の食料と同様に問題なのが、医療品が足らないという現実。こちらは、生死の問題になってきます。

 医薬品だけでなく、注射器なども足らないとされていますから、いったいどのように治療を施せばいいのかという問題も一部地域で生じています。

次ページ国民の不満が爆発、反政府デモでは「糞便瓶」が飛び交う


この記者の記事一覧

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社扶桑社は一切の責任を負いません

ドル円はこう着状態継続か

東京市場 前日のNY市場でパウエルFRB議長が「緩やかな利上げを継続する根拠が強い」と述べたことを受けて、日経平均が上昇したことを切っ掛けにドル円は一時110.76円近辺まで強含みました。 ロンドン市場 欧州勢参入後には円売りが一巡したことでドル円は110.11円近辺まで反落しました。また… [続きを読む]
連載枠
連載一覧
菅野完

菅野完

草の根保守の蠢動

稲田防衛大臣と国有地払い下げ事件の塚本幼稚園を結ぶ「生長の家原理主義ネットワーク」【特別編】

東條才子

東條才子

現役愛人が説く経済学

「紀州のドン・ファン」がハマった、愛人バンクの麻薬的な快楽とは

北条かや

北条かや

炎上したくないのは、やまやまですが

「過労死は自己責任」で炎上の田端信太郎氏にみるグローバルマッチョイズムと、その支持者の“病理”

山口博

山口博

分解スキル・反復演習が人生を変える

「流暢なプレゼン」に隠された落とし穴。聞き手を飽きさせないために本当に必要なこととは?

清水建二

清水建二

微表情学

表情分析技術が確立される前から、卓越していた仏像の表現力

都市商業研究所

都市商業研究所

大阪の熾烈な百貨店競争に「庶民派百貨店」はどう挑む?――全面リニューアルした「阪神梅田本店」を徹底解剖(2)

MC-icon

MC正社員

ダメリーマン成り上がり道

人気イベントから一転、過渡期に訪れた「どん底」

mitsuhashi

三橋規宏

石橋叩きのネット投資術

なぜ日本の経済学者は富豪や優れた投資家ではないのか?

shiba

志葉玲

ニュース・レジスタンス

病原菌だらけの海、漁船が攻撃され壊滅状態の漁業――パレスチナ自治区ガザ“海の封鎖”が引き起こす現実

kousaka

髙坂勝

たまTSUKI物語

退職者を量産したバー店主が語る。“いまの世の中「サラリーマンから足を洗いたい」と考えるほうがマトモ!?”

安達 夕

安達 夕

韓国の女性団体が上半身を露わに男尊女卑に抗議、しかし思わぬ反応に絶望……。根深い男女差別

闇株新聞

闇株新聞

東芝を海外勢に叩き売ってはいけないたった一つの理由