ストックビジネスを推奨する小林氏だが、実は物販をやっていた時期もあるという。
「’12年頃にはカメラの転売をしていました。少額から始められますし、月間利益は15~20%ほどと割がいいのも確かです。ただし、出品やら発送やらと時間を使わなければいけないのは大きなデメリットだと感じます」
現在も小林氏は物販に関わるが、物販業者へ出資し、その利益から数パーセントをもらうスキームにしている。
資金の少ない人にとって、小林氏が最もオススメだと考えるのは、「ソーシャルレンディング」と呼ばれる中小企業と小口投資家をマッチングする仕組みだ。
「『マネオ』というサイトが代表例ですね。3万円ほどから始められる短期運用が多く、利益率は年利5~8%ほど。担保がしっかりしているため、過去の案件でも回収できなかったものはほとんどないのもポイントです」
これらの副業を、資金力に合わせてステップアップ&多角化していくのが成功への秘訣だ。かくいう小林氏も副業で始めた案件がもたらす収益の額も種類も順調に増え、’14年には脱サラに成功している。
「ただし、それでも失敗には必ずぶつかるもの。利益を失ったり、ビジネスのトラブルが起こったり、友達に生き方を否定されることもある。2~3か月で折れる人は多いのですが、やはり継続することで、知識や相場観も蓄積され、それが武器になります。1年は続けるつもりで挑んでほしいですね」
【ワンルーム】
年利回りの目安:5~7%
ストック性:◎
初期費用をフルローンにできれば、自己資金なしで始められる。ストックビジネスの基本
【民泊】
年利回りの目安:15~60%
ストック性:◯
賃貸より利幅が大きい。諸問題から撤退を余儀なくされるリスクもあるが、合法的なスキームも増えてきた
【太陽光発電】
年利回りの目安:10%
ストック性:◎
野立ての場合は初期費用2000万円ほどが必要だが、トラブルも少なく、安定した利益が見込める
【株式】
年利回りの目安:10~200%
ストック性:◯
少額から始められるが、大きな収益を得るためには修練が必要。コツを掴むまでに売買の労力もかかる
【FX】
年利回りの目安:※
ストック性:△
収益性は非常に高いが、損失を出すリスクも小さくない。また相場に張りつく必要があり、労力もかかる
【物販】
年利回りの目安:15~40% ※月単位の利益率
ストック性:△
利幅がよく、リスクも小さいが、とにかく作業が多い。外注できれば有望なストックビジネスになる
【物販権利出資】
年利回りの目安:2~3% ※月単位の利益率
ストック性:◎
物販業者などへ出資し、利益から数%をもらう。出資対象はネット通販セミナーなどで探すといい
【ソーシャルレンディング】
年利回りの目安:5~10%
ストック性:◯
最近の注目株。少額・短期運用が多いが、リスクや手間も少ないので初心者にオススメとのこと
【コインパーキング】
年利回りの目安:20~30%
ストック性:◎
コインランドリー、トランクルームなども地方でも需要が見込める。賃貸物件で始めるのもアリ
【アフィリエイトなど】
年利回りの目安:※
ストック性:△
利回りは落差が大きい。コンテンツ・広告ビジネスは高度なノウハウが求められ、実働時間も長くなる
【小林昌裕氏】
’82年生まれ。あらゆる副業に精通し、年収1億円を達成。副業の学校「
副業アカデミー」も開校。
取材・文/江沢 洋