また、富裕層に受けている理由として「相続時に節税効果もあるのではないか」と内藤氏は話す。
例えば1000万円で売買されているようなコインを相続した場合、だいたい100万円程度の価値と見なされることが多い。1億円の資産を持っている人なら、(法定相続人の人数にもよるが)だいたい300万円ほどの相続税がかかる。ところが、1億円をコインに換えてしまうと1000万円の資産とみなされ、相続税がかからないで済むことになる。
また、値上がりして売ったら売却益に税金がかかるが、コインの場合は物々交換も可能だという。
「例えば1000万円で買ったコインAが値上がりして2000万円になったとします。このとき、2000万円のコインBを持っている別の投資家とうまくマッチングできれば、コインAとコインBを交換することも可能です。これを繰り返せば、次々と乗り換え、税金がかからずにより高いコインを入手していくことも可能なのです」(内藤氏)
まさに“コイン版わらしべ長者”。攻めと守りの両方の視点があるのがアンティークコイン投資の魅力といえるだろう。