銀座松坂屋跡に誕生する「GINZA SIX」徹底解剖――「脱・百貨店」は「新・百貨店」だった!

大丸松坂屋も新業態で出店――さらなる「富裕層向け」特別サービスも

 このGINZA SIXには、もともとこの地にあった「銀座松坂屋」を継承するべく大丸松坂屋が運営する2業態の店舗も出店する。それが、2階のライフスタイル型自主編集売場「SIXIEME GINZA」(シジェーム ギンザ)と、6階のアートギャラリー「Artglorieux GALLERY OF TOKYO」(アールグロリュー ギャラリーオブトーキョー)だ。  2階「SIXIEME GINZA」の顧客ターゲットは「本質を極めた大人の女性」。売場を「デイリータウン」「トラベルアクティブ」「コージーリラックス」「ドレスアップ」「ギフト」「プロモーション」の6ゾーンに分けて国内外から仕入れた服飾雑貨とインテリア雑貨を中心に展開するとしており、百貨店らしい比較的高い価格帯の、上質な商品を集めたセレクトショップとなることが予想される。  また、6階「Artglorieux GALLERY OF TOKYO」のコンセプトは「銀座で見つける人生の宝物」。百貨店にある美術画廊と同様に常設展示は行わず、2週間毎に展示内容が変わる「企画展示」が実施されるという。  さらに、GINZA SIXの特徴としてあげられるのが、上顧客対象のプレミアムラウンジ「LOUNGE SIX」の開設だ。このLOUNGE SIXでは、他言語対応のコンシェルジェが常駐し、施設内飲食店とコラボしたオリジナルメニューの提供なども実施される。  GINZA SIXではオリジナルクレジットカード「GINZA SIXカード」も発行される。このカードは年会費5千円の「ゴールドカード」と年会費5万円の「プレステージカード」の2種類を選ぶことができる。プレステージカードの年会費は5万円と高額であるが、銀座エリアの店舗で様々なサービス特典が受けられることで知られる「銀座ダイナースクラブカード」の年会費が2万5千円であることから、プレステージカードではダイナースクラブカード以上の“特別なサービス“が提供されるものと想定される。  もちろん、このGINZA SIXカードの会員になれば、先述したプレミアムラウンジ「LOUNGE SIX」の利用も可能となる。

「LOUNGE SIX」完成イメージ図(プレスリリースより)

GINZA SIXは「脱・古典的百貨店像」か?

 ここまで「GINZA SIX」の特徴を紹介してきたが、「予想以上の高級感」に驚いた人も多いであろう。  GINZA SIXの運営主体の一社である大丸松坂屋は、旧・松坂屋銀座店から引き続き銀座の地に同社の「のれん」を掲げることとなる。しかし、最初に示した通り、大丸松坂屋はGINZA SIXのテーマの1つとして「古典的な百貨店像からの脱却」を掲げており、松坂屋の屋号も掲げず「従来の百貨店とは全く違う、フロア構成やブランド編成」をウリにするとしている。
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2013年6月に閉店した銀座松坂屋。89年に亘って銀座6丁目の顔として親しまれた

 実際、GINZA SIXは「ショッピングアプリの導入」や「外国人向けサービスの充実」など従来の百貨店にはなかった新たなサービスを導入しており、変わりゆく時代背景に適合しようとする姿勢はまさに「新時代の商業施設」そのものであると言えるだろう。
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「GINZA SIX」の商業フロア構成(公式サイトより)

 しかし、GINZA SIXのフロア構成を見ていくと、地下2階はいわゆる「デパ地下」ともいうべき食物販ゾーン、地階~2階はインポートブランドの直営店や化粧品サロン、2階~5階は婦人・紳士アパレルと服飾雑貨、4~5階は時計、眼鏡、カメラ、家具・インテリアなど、6階はレストラン街や美術画廊、書店となっており、まさに「古典的な百貨店」を彷彿とさせる。  そればかりか、このGINZA SIXではかつての銀座松坂屋以上に富裕層向けのサービスが強化されているほか、美術展示などの「百貨店的な文化催事」も拡充されており、そういった点でも「古典的な百貨店色」が比較的強く感じさせられる施設であるともいえよう。
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「古くて新しい百貨店」
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