春こそ要注意!? 脱サラ起業・ママ起業志望者が陥りがちな過ちワースト3

多田稔
 本格的な春を迎え、新入生・新社会人として新しい人生のスタートを切った人も多いと思います。

 また春は、長年の夢をかなえ、経営者としての第一歩を踏み出す起業家が多くなる時期でもあります。特に最近は、国が起業支援の施策を充実させていることや、プチ起業・ママ起業という言葉が定着したことで、とみに起業志望者が増えている印象を受けます。実際、私も起業関連のセミナー講師や個別相談会などを頼まれることが多くなりました。

photo by はむぱん

 自分でビジネスをやりたいと言うだけあって、起業セミナーの参加者はバイタリティに溢れた人が多いです。しかし、意欲だけで成功できるほど経営は甘いものではありません。特に少子高齢化や人口減少など、不確実な要素が多い現在においてビジネスを成功させるためには、理にかなった「正しい考え方」をする必要があります。

 ところが、起業セミナーの講師などをやってみると、誤った考え方で起業しようとしている人がとても多いことに気づきます。今回は私がこれまで見てきたケースから、特に脱サラ起業・ママ起業を目指す人にありがちな3つの典型的な過ちをお伝えしたいと思います。

1.サラリーマン時代の自分と比較する

 起業相談に来る人に、「ご自分の給料(法人にする場合は役員報酬)は何円くらいを考えていますか?」と質問すると、「サラリーマン時代の月給と同じくらいはもらいたいですかねぇ」という答えが多く返ってきます。今となってはお恥ずかしい限りですが、私も事務所を立ち上げる前はこのように考えていました。

 これは実態としても、理屈としてもダメな考え方です。まず実態から言うと、よほど環境に恵まれない限り、サラリーマン時代の月給と同じ儲けを新規ビジネスで上げるのは不可能です。素材と雰囲気にこだわるレストランを開いても、1週間で1人のお客さんも来ないとか、背伸びして一等地にオフィスを構えたものの、半年たっても売上が立たないといった話は世間にいくらでもあります。

 また、理屈の面から言うと、サラリーマンが受け取る報酬と、経営者が受け取る報酬では、その性質が違います。サラリーマンの報酬=月給は、勤め先の会社が投資、あるいは労働コストとして払うものです。一方、経営者、特にほとんどの起業家があてはまるスモールビジネスの経営者の報酬は、ダイレクトな市場の評価と考えられます。

 言い換えれば、サラリーマンの報酬は勤め先が決め、経営者の報酬は顧客が決めるということです。起業家を目指すなら、まずここをしっかりと意識することが大事です。

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「自分の都合で売上見込みを立てる」のもアウト?

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