今回のフランス選挙ですが、現在特に注目を浴びているのは3候補。1人目がルペン氏、2人目がエマニュエル・マクロン前経済相、3人目がフランソワ・フィヨン元首相 。フィヨン氏は不正給与疑惑で窮地に立たされているので、現状は、ルペン氏とマクロン氏が決選投票に進み、一騎打ちの結果、マクロン氏が勝利すると考えられています。
ルペン氏及び、フィロン氏は親ロシア。一方、現在もっとも大統領に近いとされているマクロン氏は親EU。これはつまり、マクロン氏が転べば、親ロシア大統領が誕生する可能性が極めて高いことを意味しています。
もし、ロシアサイドから、選挙資金以外で何らかの「応援」があるとすれば、それは、マクロン氏を転ばすための画策となることでしょう。マクロン氏といえば、2月に同性愛者との不倫疑惑が出ました。この際、マクロン氏は、ロシアが「偽ニュース」を流したとしました。ロシアは否定。
仮にですが、別の爆弾が出てきたらどうでしょうか。爆弾の大きさによっては、マクロン氏は本当に転ぶかもしれません。
実際のところ、ロシアは本気で関わってくるのか、関わらないのか。ロシアの動きにも要注視すべきでしょう。
<文/岡本泰輔>
【岡本泰輔】
マルチリンガル国際評論家、
Lingo Style S.R.L.代表取締役、個人投資家。米国南カリフォルニア大学(USC)経済/数学学部卒業。ドイツ語を短期間で習得後、ドイツ大手ソフトウェア会社であるDATEVに入社。副CEOのアシスタント業務などを通じ、毎日、トップ営業としての努力など、経営者としての働き方を学ぶ。その後、アーンスト&ヤングにてファイナンシャルデューデリジェンス、M&A、企業価値評価等の業務に従事。日系企業のドイツ企業買収に主に関わる。短期間でルーマニア語を習得し、独立。語学コーチング、ルーマニアビジネスコンサルティング、海外向けブランディング、財務、デジタルマーケティング、ITアドバイスなど多方面で活動中。