今、世間を賑わしている森友学園への国有地払い下げ問題。安倍首相と思想信条を共にする森友学園に向けて、国有地が不当に安い価格で売却された真相の究明を期待したい。
安倍昭恵・首相夫人
安倍首相は「私も妻も一切この認可にも、あるいは、この国有地の払い下げにも関係ない。私や妻が関係していたということになれば、間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということははっきりと申し上げておきたい」と言い切っている。
疑惑の追及で開かれた3月23日の国会証人喚問で、森友学園の籠池泰典氏は、安倍首相の妻の昭恵夫人が元秘書(経産省からの出向)のT氏に指示して、国有地を巡る対応をさせていたと述べた。ところが翌日24日に菅義偉官房長官は、昭恵夫人はまったく関知せず、秘書のT氏が勝手にやったことであるとの見解を言ってのけた。
首相や夫人の関与がないものとするために、秘書にすべての責任を押しつけたのだ。どう考えてもオカシイ。恐ろしいほどの詭弁だ。これは国家による一個人へのパワハラであり、イジメである。
昭恵夫人と元秘書のT氏の関係は「信頼し合う友人」のようだった
私の店で、ほかのお客さんたちと盛り上がる昭恵夫人
実は昭恵夫人は、私の経営する小さなBarに何度となく来店されている。その折、秘書(当時)のT氏も同行されて一緒に楽しく和気あいあいと飲食したこともある。一般に国会議員の「秘書」というと政策アドバイザー的なイメージもあるが、T氏を含む昭恵夫人付の秘書の方々は、昭恵夫人の周辺サポート的な存在であって、国会議員の秘書とはまるで違う種類のものだ。みなとても素直で、素朴な女性ばかりである。
昭恵夫人とT氏はファーストレディと秘書の上下関係というより、信頼し合う友人のように、互いに心を開いて話し合える間柄だった。ある雑誌の特集で、私が昭恵氏にインタビューの聞き手としてお会いすることがあった折も、安倍政権に批判的なことを言う私を、昭恵氏もT氏も屈託のない笑顔で迎えてくれた。
またその段取りについても、T氏は丁寧で誠実な対応をしてくださった。そんな経緯から、T氏については明るく真面目で誠実な女性であるという印象が残っている。その彼女が、職責的にもお人柄的にも、安倍首相や昭恵夫人の指示や意向なしに、国有地払い下げに関われるわけがない。