各人種の老若男女が集う遊び場「ニンテンドーニューヨーク」に行ってみた!

湾岸戦争から生還したゲームボーイ

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湾岸戦争を耐え抜いたゲームボーイ。何と今だに動き続けている!

 このショップの中で最も人を集めていたのが、展示ブースだ。  ゲーム体験コーナーの奥には、任天堂が発売した様々なゲーム機が歴代順に並べられている。幼少期に使っていたファミコンやそのカセットソフトを見つけた瞬間、溝のホコリに息を吹きかけていたころの記憶がよみがえる。ふと隣を見ると、老若男女、多人種の来店客が筆者と同じように、懐かしげな顔をしてそれらをカメラに収めていた。  ニューヨークでは星のカービー、ゼルダの伝説、マリオが人気のようで、展示のほとんどはこれらのキャラクターグッズが並んでいた。 ⇒【画像】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=134462

懐かしのゲーム機が展示

 この展示ブースの中でも特に来店客の目を引いていたのが、黒焦げのゲームボーイだ。1990年に起きた湾岸戦争で、現場に持ち込まれたものだという。兵舎が爆撃を受けた際に黒焦げになったが、今なお動き続けている。  戦場と言う過酷な現場に、日本のゲームが兵士の娯楽として持参されていたのかと思いながら見ると、複雑な気分になる。  アメリカが日本を凌ぐほどのゲーム大国であるとはいえ、そのショップが日本国内ではなく、アメリカに、それもたった1店舗のみ存在するということに対しどう思うかと前出の店員に聞くと、「世界の流行を作り続けるニューヨーク。いろんな国から刺激を求めにたくさんの人がやって来ます。そんな街のど真ん中に、たった1か所だけ遊んで楽しめるショップを作ることで、この店に付加価値を付けたい。ここに来ることを楽しみに、時には目標にしてほしいんです」と話してくれた。  外国にいながらも、日本のゲームが世界の老若男女の多人種に愛されていると実感できる空間。ニューヨークを訪れた際は一度足を運んでみるといいかもしれない。 <文・橋本愛喜>
フリーライター。元工場経営者、日本語教師。大型自動車一種免許取得後、トラックで200社以上のモノづくりの現場を訪問。ブルーカラーの労働環境問題、ジェンダー、災害対策、文化差異などを中心に執筆。各メディア出演や全国での講演活動も行う。著書に『トラックドライバーにも言わせて』(新潮新書) Twitterは@AikiHashimoto
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