株主優待が増えているのは事実だが、個人投資家が多いと、それだけ郵送などのコストもかかる。また、「近年は株主優待の見直しを迫っている外国人投資家や機関投資家もいる」(田代氏)という。
「外国人投資家や機関投資家は割引券やお米を大量にもらっても仕方ないからです。『株主優待より、配当として現金で還元すべき』と見直しを迫っているのです。最近では、優待利回りが10%以上あったサンワカンパニーが株主優待を廃止し、同時に1円の増配を発表しました」(田代氏)
株主優待への姿勢は各社さまざまだが、株主優待ブームが今後も続くのは間違いない。3月末決算企業の場合、3月28日に株を持っていることが必要になる。また、近年は株主優待取りで株価が上昇するのを狙って、一足早く仕込もうとする投資家も増えている。そのため、4~6月優待株を仕込み始めるチャンスでもある。一味お得なワケあり優待株を狙って、充実した優待ライフを目指せ!
【かすみちゃんがオススメするひと味お得な株主優待株】
ゼンショーHD(東証1部・7550)
1887円/100株
18万8700円
100株で1000円分の優待券。500株だと6000円分、1000株だと1万2000円分にアップする(3月/9月)
関門海(東証2部・3372)
335円/100株
3万3500円
100株で1000円分のふぐ専門店などの優待券。300株で3980円分、600株で3980円×2枚に(3月/9月)
山喜(東証2部・3598)
249円/100株
2万4900円
紳士ビジネスシャツ大手。100株で1000円分の買物券。200株だと2500円分で、利回りは10%超(3月/9月)
RIZAPグループ(札証アンビシャス・2928)
880円/100株
8万8000円
100株で4000円相当の自社グループ商品(洗顔財など)をカタログから選択。利回りは6%超(3月)
オオバ(東証1部・9765)
501円/100株
5万100円
100株で1kg分の「おこめ券」。スーパーなどでも使える。ドン・キホーテだとお釣りがもらえる(5月)
すかいらーく(東証1部・3197)
1736円/100株
17万3600円
100株で年間6000円相当の優待食事券。1000株だと年間6万9000円と、多く持つほどお得(6月/12月)
※株価などのデータは3月23日終値時点。銘柄コメント内の「利回り」は「優待+配当利回り」のこと、最後のカッコは権利確定月
【かすみちゃん】
カリスマ優待投資家。ブログ「かすみちゃんの株主優待日記」では株主優待券で外食した写真も多く掲載され、個人投資家から人気。優待新設などの最新情報も豊富。ツイッターは
@kasumicyan
【田代昌之氏】
マーケットアナリスト。新光証券、シティバンクなどを経て金融情報を発信するフィスコのアナリストに。株式を中心にマーケット全般や個別銘柄の分析を担当。海外機関投資家事情にも詳しい
<取材・文/HBO取材班>