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森友学園に「9割引き」の破格の値段で払い下げられた国有地に建設が進む「瑞穂の國記念小學院」。今年4月の開校予定だが2月16日現在、重機はいまだに稼働しており残土も積み上げられたまま。あとひと月半でオープンできるのか?
国有地を9割値引きで買い受けた「学校法人森友学園」。
2月9日の朝日新聞によるスクープ以降、報道各社もこの土地取引の闇を追い続けている。当サイトでも大阪にいち早く飛んだ菅野氏による徹底取材でスクープをはじめ、いくつかの重要なニュースを配信してきた。
しかし、忘れてはならないのは、この幼稚園で行われている「教育」によって、心を傷めた子供たちがいることだ。
今回、菅野氏が「週刊SPA!2月28日号」に寄稿した記事を本サイトへと転載することで、いま一度、そこで子供たちがいかなる仕打ちを受けてきたかを詳らかにしたい。
「これ、児童虐待やん」。塚本幼稚園退園者たちの悲痛な叫び
2月9日に朝日新聞がスクープした「学校法人森友学園」による国有地の格安取得の問題は、瞬く間に話題となった。評価額9億円の土地が、わずか1億円で払い下げられたのだ。この土地取引に疑問の眼が向けられるのは当然だろう。
さらには森友学園の理事長・籠池泰典氏が、日本会議大阪の役員を務めるなど、一見豊富に見える政界人脈を有していることもあり疑念はさらに深まるばかりだ。
拙著『日本会議の研究』で、森友学園の経営する「塚本幼稚園」を取り上げていたため、私にも報道各社からの取材依頼が多数寄せられた。各社ともに籠池理事長と日本会議や安倍政権との関係を聞いてくる。しかし取材を受けてばかりいても始まらない。私も物書きの端くれ。現場に行ってこの目で見たい。早速、大阪に飛んだ。
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「いいかげんにしろ!!」との一言から始まる副園長直筆の恫喝手紙。大阪府への苦情を恐れたのか「大阪府庁にTELしたらあかん」で結ばれている。塚本幼稚園ではこのような手紙がひんぱんに保護者に配られている
大阪にはかねてから会いたい人々がいた。塚本幼稚園を自主的に退園、あるいは強制的に退園させられた保護者たちだ。「T(塚本)幼稚園退園者の会」を通じて紹介してもらった。大阪駅到着直後から彼女たちへの聞き取り取材をスタートさせたが、彼女たちが語る「塚本幼稚園の実態」にはただただ呆れるばかりだった。
まず見せてもらったのは、毛筆の手紙。冒頭から「いいかげんにしろ!!」で始まる。ただごとではない。
⇒【画像】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=130547
この手紙を受け取ったのは、元保護者のAさん。
「PTAの会計報告がめちゃくちゃやったんですよ。教員の研修に予算が使われてたりね。園に説明を求めたら、副園長からこの直筆の手紙が届いたんです。読んだけど全く意味わからへんし」
確かにそうだ。私も実物を読ませてもらったが、一切読解できない。ただ、文末にある「大阪府庁にはTELしたらあかん」の一言から、Aさんが府に苦情を入れることを恐れていたことはわかる。
「この手紙、副園長の直筆なんですけどね……」
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塚本幼稚園で受けた虐待まがいの行為を証言するAさん。退園保護者たちの証言は、あまりにも悲惨で、耳を疑うような内容ばかりだ
どうやらこうした「直筆手紙」は大量にあるらしい。