「クール・ジャパン」の代表格、「日本のトイレ」がさらに進化する!?

IoTトイレも登場!

 現在流行りのIoT(Internet of Things : モノのインターネット)をトイレと関連づけたサービスも登場している。  昨年10月17日、伊藤忠テクノソリューションズは、トイレの空き状況を確認できる「IoTトイレ」を開発したと発表した。(参照:プレスリリース)  これは、PCやスマートデバイスからトイレの空き状況を確認できるクラウドサービスである。このサービスはイメージしやすい。新幹線に乗った時、自席から離れないでトイレの利用状況を各車両の出入り口にあるトイレマークの点灯で確認することがあるだろう。それと同じである。オフィスの自席からトイレまで歩いて行って、トイレが利用中であったために、また自席に戻るというのは、このサービスがあれば避けられるだろう。  伊藤忠テクノソリューションズの「IoTトイレ」は、業務改善や問題解決につながるツール作成の社内コンテストから生まれたという。一定の時間帯に個室トイレの利用が集中することがあり、トイレの空き状況が効率的にわかるサービスとして開発された。  IoTトイレは、発電パネルと無線が内蔵されているセンサーを使用して個室トイレのドアの開閉状態を判断する。“電源の確保や配線工事、サーバの設置などが不要なため、小規模なオフィスでも簡単に導入することができ、ビルオーナーや管理会社のオフィスサービスの拡充に貢献します。”(同上)としている。  筆者は、伊藤忠テクノソリューションズが「IoTトイレ」の実証実験を三井不動産とともに行ったところにノウハウの蓄積や強み、顧客への横展開での訴求ポイントがあると考えるが、ビジネスとしてお金になるかどうかは別として、技術的には、本ソリューションは他のサービスプロバイダーでも簡単に参入できるように思える。  他にも、株式会社ファンブライトの「トイレ利用状況の可視化」サービス(参照)、リクルートライフスタイルの「IoTを駆使してトイレの個室空き状況を検知してWEBで確認できるアプリを会社で運用してみました。」(参照)、レンジャーシステムズ株式会社の「トイレsearching」(参照)など、同様のサービスは多く登場している。  訪日外国人が驚きをもって体験する「日本のトイレ」。こうした施策がさらなる衝撃を与えるか、気になるところだ。 <文/丹羽唯一朗 photo by LHOON via flickr(CC BY-SA 2.0)>
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