「咳が長引く」…そんな人はこんな病気に注意
⇒【RSウイルス感染症のグラフ】 https://hbol.jp/?attachment_id=12870
もう一つは「百日咳」である。百日咳は百日咳菌という細菌が感染して起こる病気で、感染すると苦しい咳が長く続く。これも乳幼児の場合は注意が必要で、肺炎や脳症を併発して重症になることもあるという。百日咳は、年令に関わらず誰でも感染し、かつては1歳未満時中心だったが最近では年長児や大人の感染例のほうが多くなってきている。こちらも世界的に増加傾向にあるという。
百日咳も風邪に似た症状から始まり、次に発作性の咳を伴う症状になってくる。大人の場合は発作性と言っても空咳程度なので普通の風邪と思いがちだが、咳が1週間以上続く場合には、百日咳を疑ってみたほうがいい。咳だけとはいっても、地味に体力が削られるし、寝不足の原因にもなり、ほかの病気にもかかりやすくなるため、早めに受診したほうがいいだろう。
⇒【百日咳のグラフ】 https://hbol.jp/?attachment_id=12871
いずれにしても、どちらも飛沫感染中心。風邪が少し良くなったからといってマスク無しで外出したり、自宅で子供の前にいることは感染拡大に繋がる。手洗いと同時にマスクで周囲に撒き散らさないように用心すべきだろう。
<取材・文/HBO取材班>
CDC Public Health Image library/James Gathany
「今年の風邪は長引くな」―――
鼻水や熱、喉の痛みなどが引いたのになぜか咳だけが止まらない。そんな症状になってしまい、そう感じている人はもしかしたら風邪から別の病気にかかっているかもしれない。
実はいま、風邪ではなく気管支に影響を与える病気が流行中なのだ。ひとつはRSウイルスである。RSウイルスとは2歳までにほぼ100%の子供が初感染し、その後年齢を問わず、生涯にわたり顕性感染を繰り返すというウイルス性の感染症だ。感染すると、発熱や鼻水などの症状が数日続いた後、咳がひどくなったりし、重篤になると肺炎や細気管支炎になる。感染経路は接触感染や飛沫感染で、大人が再感染している場合は症状が軽いこともあり、子供に感染してしまうことが多い。
大人ならば、重い症状になることは少ないものの、赤ん坊がRSウイルスに初感染した場合は注意が必要だ。細気管支炎、肺炎といった重篤な症状を引き起こすことがあるのだ。
2011年7月頃から感染者が増加し、秋口に爆発的に増加する傾向にある。2014年もすでに多い状態が続いており、国立感染研救助は手洗いなどの対策の徹底を呼びかけている。
ハッシュタグ