【激安中華料理店が激増した理由】背後に来日斡旋ブローカーの存在
http://nikkan-spa.jp/311631)。
タンドールを店舗に導入する際に1台につき4人まで法務省からネパール人料理人のビザ発給が受けられるため、現地のブローカーと結託して、日本行きを希望するネパール人から斡旋料を取るという「裏ビジネス」が存在しているというのだ。
実は、格安中華料理店の増加にも、これと似たようなからくりがあるという。
日本行きを希望する中国人女性を相手に、日本人男性を斡旋する結婚紹介業などは以前から知られていた。そのため、来日した中国人女性は大抵がブローカーへの借金を抱えたまま来日し、結婚相手の日本人とトラブルに発展するケースも少なくなかった。
しかし、中国人男性の場合は、結婚斡旋というテは通用しない。そのため考えられたのが、中国の厨師資格(調理人免許)をとって在留資格を取らせるというテで、専門のブローカーがいるのだ。
都内で中華料理店を経営する陳さん(仮名)はこう語る。
「ウチのように昔からやっている中華料理屋にとって、ああした格安店は脅威デスヨ。格安中華料理店は全部が全部そうじゃなくてまじめにやってるところもあるダケド、一部のお店は中国のブローカーと結託して、中国人料理人受け入れの書類を売り、来日志望の中国人からの斡旋料をブローカーと山分けしている店がありますヨ。料理の単価を安くできるのは、安い人件費で同郷の人間を働かせているのもあるけど、そうした”裏”の儲けもあるからいくらでも安く出せる。ウチなんか負けちゃうヨ、潰れちゃう」
そして、そうしたビジネスがここ最近システマティックになっており、開業のノウハウが整っているのだとか。
「同じようなメニューや看板になるのは、中国人向けに開業支援をする業者があるカラヨ。そうした業者が人材のブローカーをやっていることもある。そうやって支援する業者がいるので、結婚斡旋で来日した女性が借金を返済した後に家族を呼んで開業したり、料理人として来日した男性が開業したりするのも簡単になり、どんどん増えていったネ。ただ、ここまでシステマティックになったのはもっと上の中国人のお金持ちがそういう商売を思いついてお金出してるんじゃナイカ」(同)
街の中華屋のオヤジにしては鋭い洞察を見せる陳さん。「潰れちゃうよ」と言いながらも、味で客はいなくならないと自信も覗かせる。
ただ、円安になった今、中国富裕層が不動産などに投資するケースは増えそうだが、日本で開業する、もしくは開業している中国人にとっては親族に送金する額も減ってしまうので旨味は減っている。この先、大量にできた格安中華料理店はいったいどうなっていくのだろうか? <取材・文/HBO取材班>
ここ最近、雑居ビルの空きテナントやコンビニの空き店舗などに“やたら品数が多くて安い、さらに看板やメニューなどもなんとなく似ている中華料理店”が増えていると感じたことはないだろうか?
中華料理店以外にも、インド・ネパール料理が増えた時期もあった。
都内でインド・ネパール料理店が急増した背後には、インド料理で使われる粘土製の壺釜「タンドール」のブローカーが暗躍しているという。
※参照:日刊SPA「インド料理店増加の裏で、タンドールブローカーが暗躍」(
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