欧州の極右政党がドイツに集結。トランプ旋風が欧州にも吹くのか?

「レイシズム」と離れられない彼ら

 極右政党というからにはファシズムを連想させるのであるが、必ずしもそうではない。今回集まった極右政党のリーダーたちの考えはグローバル世界から本来の一つの独立国家に戻し、国同士で協力して相互に発展して行く体制づくりを望んでいるのである。勿論、ギリシャの「黄金の夜明け」やハンガリーの「フィデス」のように独裁的でファシズムを連想させるような政党もあるが、それは例外である。  しかし、どの極右政党もひとつだけ広く市民から拒絶される考えを持っている。それは人種差別である。例えば、イスラム人をあたかも犯罪者であるかのように見做して排斥しようとする姿勢である。この姿勢を捨てない限り広く市民からの支持は難しいであろう。  そして今、極右政党の敵はメルケル首相である。彼女が積極的に難民を受け入れる姿勢を見せたことによって、今ヨーロッパは社会危機に陥ったと彼らは考えているのである。 <文/白石和幸 photo by Thomas Lohnes/Getty Images> しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営する生活。バレンシアには領事館がないため、緊急時などはバルセロナの日本総領事館の代理業務もこなす。
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身
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