JPモルガン・ヘルスケアカンファレンス、登壇した日本企業のプレゼン内容は?

ARIAD社買収の合意を発表した武田薬品工業

 武田薬品は、代表取締役社長CEOのクリストフ・ウェバー氏が1月9日(米国時間)にプレゼンテーションを行った。(参照:「武田薬品工業」)  がん(腫瘍)のことをオンコロジーと呼ぶが、武田薬品は、グローバルなオンコロジー領域の事業拡大のために、ARIAD Pharmaceuticals, Inc. (アリアド・ファーマシューティカルズ、本社:マサチューセッツ州ケンブリッジ)の発行済株式のすべてを1株当たり24.00米ドル(企業価値では総額約52億米ドル)で、現金により取得し、ARIAD社を買収することについて合意したことの報告が、プレゼンテーションのメインであった。  武田薬品では、消化器系疾患、オンコロジー、中枢神経系疾患の3つの重点領域が成長ドライバーとして位置づけられている(参照:「平成29年3月期 第2四半期決算短信」P.7)が、アリアド社買収で固形がん分野、および、血液がん分野に関連するオンコロジー分野を強化する。アリアド社は、Iclusig(ponatinib)とbrigatinibの二つの極めて革新的な薬剤を有する。Iclusig(ponatinib)は、グローバルに既に発売されており、高いアンメットニーズのある患者群を対象とした慢性骨髄性白血病とフィラデルフィア染色体異常の急性リンパ性白血病の効能がある。Brigatinibは非小細胞肺がんを対象とした薬剤で、臨床試験を実施中である。

オンコロジー領域の5カ年計画を発表した第一三共

 第一三共は、代表取締役社長 兼 CEO 中山 讓治氏が1月9日(米国時間)にプレゼンテーションを行った。(参照:同社発表資料) “Daiichi Sankyo Vision: To Be a Global Pharma Innovator with a Competitive Advantage in Oncology”というタイトルで、オンコロジーでの競争優位性をもって先進的グローバル創薬企業になるという、第一三共のビジョンが語られた。  まず、第一三共の2025年ビジョンが示された。”Build a specialty area centered on oncology as the core business. Enrich regional value aligned with market needs. Create innovative products – change the standard of care. Realize shareholder value through highly efficient management.”(コア事業として、オンコロジーを中心とするスペシャルティ領域を開発。市場ニーズに適合したリージョナルバリューを拡大。先進的な製品の開発―標準治療の変革。効率的な経営による高い株主価値を実現)である。  5か年計画、および、5か年計画の報告の後、最後に、オンコロジー事業開発に関する説明がなされた。第一三共は、オンコロジー事業だけで、売上収益2020年度400億円以上、2025年度には中核事業として3,000億円規模の事業に育てることを目標としている。  DS-8201という、乳がん及び胃がんなどの固形がんに効果が期待される抗体薬物複合体(ADC)に関して、2020年の承認申請を目指す考えが明らかにされた。
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