トランプバブル[アメリカ株]最強伝説が誕生か?

ドル高と戦争にも警戒が必要か

 ’17年中はプラス効果が上回るが、政権後半となる2年目以降、早ければ’18年にもこうしたマイナス面が顕在化し、株価は下落に転じるおそれがあるという。また、経常収支赤字を発端とした「貿易戦争」に加え、本物の戦争もありうると中丸氏は警告する。 「すでに紛争の火種は世界中にあり、トランプ政権下では戦争やテロといった地政学リスクにも十分警戒する必要があるでしょう」  一方、おっさん氏が心配するのは、過度のドル高だ。 「利上げでドルが急激に上昇するようなことがあれば、アメリカ経済は失速するおそれも。特に製造業はダメージが大きいので投資対象から外しています」  それでも、過去のアメリカ株は100年に一度と言われたリーマンショックをはじめ、多くの金融危機を数年で乗り越えてきた。その成長力は強力で、長期で投資するなら大きな心配はないというのが両氏の一致した意見だ。  バブルはとにかく乗ったもん勝ちで、眺めていても一銭にもならない。特に、3年前のアベノミクス初動に乗り損ねた苦い記憶がある投資家にとっては、今こそ挽回のチャンスかもしれない。

アメリカ株はネット証券で買える!

 アメリカ株は主要なネット証券で外国株口座を開設すれば、直接投資が可能だ。多くはNISA(少額投資非課税制度)や、確定申告が不要な特定口座にも対応している。  100株単位が多い日本株と異なり、アメリカ株は1株から投資できるのも特徴だ。ただし、1取引あたりの最低手数料が割高なので、ある程度まとめて投資したほうが手数料負けしにくい。また、投資はドルで行うので円をドルに両替する必要があり、これにも為替手数料がかかる。このため株価は同じでもドル高になるほどより多くの投資資金が必要になる。マネックス証券の場合、1取引あたりの最低手数料は5ドル、為替手数料は1ドルあたり25銭となっている。  外国株口座の開設が面倒な人なら、東証に上場するETF(上場投資信託)に投資するのも手だ。S&Pに連動する上場インデックスファンド米国株式(1547)や、ダウ平均に連動するNEXT FUNDS ダウ・ジョーンズ工業株30種平均株価連動型上場投信(1546)などがある。
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アメリカ株はこれを狙え!
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