BRICSから中国除外。ゴールドマン・サックスも憂慮する人民元安

岡本泰輔

2017年の中国元は注意が必要

 BRICSのもともとの名付け親は、投資銀行のゴールドマン・サックス(GS)です。かれこれ1 5年も前の2001年11月に、GSはBRICという言葉をレポートで世に出しました。BRICは、ブラジル、ロシア、インド、中国という4つの国を指します。その後、それにSの南アフリカ共和国を加えたBRICSという言葉が広く知れ渡りました。BRICSは、将来の経済規模がとてつもなく大きくなりうる国を指しています。
 名称をつけたのはGSですが、そのGSが、2017年早々、興味深いレポートを出しました。

 1月6日にBloombergが報じたところ、GSは中国人民元は今年も2016年同様、じりじり下げるとし、BRICSから中国(C)を除いた、BRIS(ブラジル、ロシア、インド、南アフリカ共和国)通貨の上昇に賭ける取引を「堅持」するよう投資家に促しているとしています。

 なぜ中国を除くのか、なぜ中国の通貨である人民元は上昇しないのか。この理由としてBloombergでは、中国はトランプ次期大統領の保護主義的政策などの影響を大きく受けるからとしています。一方、中国を除いたBRISは、輸出面で米国の労働力と直接競合する度合いが小さいがため、リスクが比較的軽微としています。

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循環として決して好ましいといえない現在の人民元安
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