さきほどのJさんは、期間が終わってそのまま定住する人についてこう話す。
「地域おこし協力隊を辞めても仕事が田舎にはない。だからそのまま住み着く人はほとんどが自治体の助成金をもらってNPOなどの団体を作ります。
助成金ってもちろん国から出た税金ですよ。これも長くて3年が限度です。つまり地域おこし協力隊の3年、NPOの3年で合計6年間は税金で暮らせる。
でも補助金がないと暮らしていけないからその先のことは誰にもわかりません」
NPOへの補助金が打ち切られた後はいったいどう生活するのか?
起業した人の60%は1年以内に会社をたたむという現状がある。2年で85%、10年だと94%が廃業していく。そんな中、国は3年後にまでNPOの経営が安定しているという見込みがあるのだろうか。現在、国では地域おこし協力隊の起業を推進しはじめてコンテストまで開いている。もちろん入賞者には別の補助金が支給される。
<文・小手平走歌/写真・
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