フランスの新業態スーパー「ピカール」、ついに日本初上陸! 背景にイオンの高品質化戦略

「ピカール」で新時代のスーパー像を描くイオングループ

イオンでは都市部を中心にリニューアル時に酒売場にバーカウンターを設置する店舗も。 一部では高級ワインやオーガニックワインをラインナップしている店舗もあり、かつてのイオンの売場イメージを一新しつつある

 かつて画一的な商品構成と価格訴求で客を集めたイオングループであったが、近年はその方針を大きく転換しつつある。

 近年、イオングループでは都市部の店舗を中心に、かつて日本でも展開されていたフランスのハイパーマーケット「Carrefour」、フランスの百貨店・ギャラリーラファイエット傘下の高品質都市型スーパー「MONOPRIX」、英国王室御用達の百貨店系高級スーパー「Waitrose」などの高品質な自社開発商品(PB、プライベートブランド)導入を行っているほか、新業態の総合スーパー「イオンスタイル」への転換、地域の実情に合わせた売場や生活提案型売場への改装を進めるなど、業績不振となっている総合スーパーの業態改革に取り組んでいる。

12月の開店を目指して工事が進む「ピカール麻布十番店」

 また、「ピカール麻布十番店」(仮称、12月開店予定)は、イオンがフランスのスーパー「Bio c’ Bon」(ビオセボン)と提携して出店する「ビオセボン麻布十番店」(仮称)との併設になる。この「ビオセボン」はパリを中心に展開するオーガニックスーパーで、麻布十番店が国内1号店。店内には「安心・安全」を謳った輸入食品、オーガニックワインや、有機食品を使った洋惣菜などを取り揃えるという。

 スーパーマーケット業界では、業界2位のイトーヨーカドー、3位のユニー(アピタ・ピアゴ)がスーパーマーケットの経営規模縮小に走るなか、イオングループは積極的な投資を続けており、12月にはかつてのダイエー旗艦店である旧ダイエー碑文谷店を「イオンスタイル碑文谷」(仮称)としてリニューアルオープンさせるなど、既存店舗のリニューアルにも取り組んでいる。

 多様なライフスタイルが定着するなか、「ピカール」や「ビオセボン」といった世界各国で人気の店舗の力も借りることで「新時代のスーパー像」を描こうとするイオングループ。その積極的な改革姿勢は、消費者のみならず、長いトンネルの出口が見えないスーパーマーケット業界全体の期待をも背負っている。

<取材・文・撮影/都市商業研究所>

都市商業研究所
若手研究者で作る「商業」と「まちづくり」の研究団体。Webサイト「都商研ニュース」では、研究員の独自取材や各社のプレスリリースなどを基に、商業とまちづくりに興味がある人に対して「都市」と「商業」の動きを分かりやすく解説している。Twitterアカウントは「@toshouken

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