東南アジア版チャンピオンズリーグ「ASEANスーパーリーグ」、来年9月開幕か

競技レベル向上などの期待が高まるも、課題は山積

 しかし、ASL発足には多くの課題が残されている。参加クラブが国内リーグと並行して戦うAFCチャンピオンズリーグ(ACL)などと異なり、ホーム&アウェーのリーグ戦で争われる予定のASLでは、国内リーグとの掛け持ちは認められない公算が高い。  そのため、ASLにトップクラブを参加させることは国内リーグのレベル低下につながるとして、ASLへの参加に難色を示している国や、アンダー世代のチームを参加させることを検討している国もあると言われている。当初の計画通りに各国からトップクラブを集めることができなければ、「東南アジア版チャンピオンズリーグ」を作るという目論見は外れることになり、スポンサー獲得などにも影響が出るのは必至だ。  さらにASL参加クラブは、シーズンを通してASEAN全域を移動しなければならないこともあって、年間700万シンガポールドル(約5億3000万円)程度の予算が必要との見積もりが出されている。ラオスやカンボジア、東ティモールのような経済規模の小さな国々では、国内トップリーグに所属するクラブでも年間1000万円程度の予算で運営されているケースもあり、数十倍の予算が必要となるASLに参加することは難しいのではないかとの懸念もある。  シンガポールのサッカーファンの間でも、「ASLの運営が成功すれば、国内のクラブに経営や競技レベルなどの点で規範を示すことにつながる」と期待する声がある一方で、「ASLには非常に多くの団体が関わることになり、それぞれが利害を一致させてリーグを継続させることは難しいのではないか」という懐疑的な意見や、「多くの選手がSリーグから離れることになり、シンガポールサッカーのレベル低下は避けられない」と批判する声も多い。
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