しかし、社員1人あたりの売上高で見ると、ここ数年で上昇傾向にあるものの、1400万円程度である。上場している同業他社は1人あたり2000万円前後の売上を立てているところが多く、例えばクラウド導入大手のジャストシステムでは約5000万円もあることから、テラスカイはまだなかなか大型の案件を獲得できていないことがわかる。
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そんな同社の強みは売上から原価を引いた売上総利益率の高さである。同業他社が20%程度しかないにも関わらず、40%程度でこれまで推移してきた。1件あたりの案件の価格は安いが、製品の開発そのものよりも営業や顧客へのコンサルに重きを置いているからか、あまり原価が高くつかないのだ。ただし、売上総利益率もじわじわと下がってきている。
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直近の第2四半期決算では大幅に減益したテラスカイだが、その理由には案件の長期化を挙げていた。1件あたりの売上げ額はそこまで大きくないものの長期で取り組まざるを得ず、利益がなかなかあげにくいという案件も増えてきているのかもしれない。
同社にとってもう1つのキモは優秀な社員を獲得し続けられるかどうかだ。なにしろ決算説明会資料でも自社の強みはSalesforce認定資格者を始めとする良質な人材であると説明している。
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社員数は順調に増加し、6年間で6倍以上になっている。最新の第2四半期決算には社員数についての記載はないが、案件の長期化に加えて人件費の急増も減益の理由としていたため、さらに増えていることが見込まれる。昨年の同時期に比べて「給料及び手当」は4000万円以上増え、昨年より30%以上伸びている。