「受け入れるのに7時間」、「助けてくれ」。南米メディアが報じた「トランプ就任」への南米諸国首脳の反応
今年から米国の支援もあって外交方針を変更することが出来たアルゼンチンとブラジルについて、アルゼンチンのマクリ大統領はクリントン氏と個人的な関係を既に築いていたのが、修正を余儀なくさせられている。ブラジルは政府間の外交なので、国務省の新しい高官らと関係作りが今後必要になって来る。
またキューバは<11月16日から三日間の予定で軍事パレードを行う>と発表した。トランプ氏は選挙キャンペーン中にキューバの反政府派を支持する意向を表明している。米国と国交が回復してから観光産業が急成長している。昨年は300万人の観光者が今年は400万人に増加。米国の政権が交代すると観光業が後退するのではないかとキューバ政府は懸念しているという。(参照:「Publico」)
「世界一貧しい大統領」として著名になったウルグアイのムヒカ前大統領はトランプ氏が大統領に選ばれたことについて「一つだけ言いたいことがある。『助けてくれ』ということだ」とウルグアイ・ラジオからの質問に答えた。彼には<トランプ氏のイメージがグロテスクに映り、同類のクリントンがより柔和に見える>という。いつも核心を就いた評価をすることで定評の高いムヒカ氏が、トランプ氏の就任に強い不安を抱いているのが『助けてくれ』という表現になったのである。(参照:「HispanTV」)
ヒスパニックについての主張のみならず、政治に全くの素人が世界のリーダー国の舵を取ることになる。その前途は全くの未知数であるのは言うまでもない。
<文/白石和幸 Image Courtesy:Frente a Aratiri via flickr(CC BY-SA 2.0)>
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営する生活。バレンシアには領事館がないため、緊急時などはバルセロナの日本総領事館の代理業務もこなす。
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身
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