アルビSは所属選手のすべてが日本人で構成される「純日本人チーム」。外国人チームを加えることで競技レベルの向上を目指したSリーグの呼びかけに応じて、2004年から同リーグに参戦している。日本国外のプロリーグに日本人選手だけで構成されたチームが参加しているのは、世界中を探してもアルビSだけだ。
設立当初は親クラブであるJリーグ・アルビレックス新潟の下部組織として、トップチームの試合に出られない若手選手に経験を積ませる場として期待された。しかし新潟へ復帰して活躍する選手を輩出することはできず、チーム自体の成績も毎年リーグ中位に低迷していた。新潟サイドからは撤退を検討する話が上がったこともあるという。
クラブが変わるきっかけとなったのが、2007年末に代表に就任した是永大輔氏による経営改革だ。それまでアルビSは毎年赤字を計上して親クラブの新潟から補てんを受けていたが、新規スポンサー獲得やコスト削減などの経営努力によって独立採算に切り替えた。さらにミニカジノを併設したクラブハウスを開設し、その売上金をクラブ運営に回すといった施策により、クラブの売上は是永氏が就任する以前の約8倍まで増加した。