中国、新しい宇宙ステーションと宇宙船の打ち上げに成功。慎重・着実に歩みを進める中国の有人宇宙開発

天宮二号と神舟十一号

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神舟十一号と天宮二号の想像図 Image Credit: China Manned Space Engineering Office

 今回打ち上げられた「天宮二号」は、天宮一号とほぼ同型の機体ではあるものの、一号の成果を受けて改良が施されている。たとえば補給船から燃料の補給を受けられる機能が追加されたり、宇宙飛行士の居住性を改善したり、実験装置をたくさん積んだりと、より実践的な宇宙ステーションの試験機として、また限定的ながら宇宙実験室としての機能がより強化されている。  天宮二号の打ち上げは成功し、船内の環境などが正常であることが確認された後、10月17日に天宮二号へ向けて、有人宇宙船「神舟十一号」が打ち上げられた。神舟十一号には、景海鵬宇宙飛行士と陳冬宇宙飛行士の2人が搭乗した。景飛行士は1966年生まれの50歳で、過去に神舟七号と九号で宇宙に行った経験を持っており、中国の宇宙飛行士の中では最もベテランである。陳飛行士は1978年生まれの37歳で、今回が初の宇宙飛行となる。両名とも、中国人民解放軍空軍のパイロット出身である。 ⇒【画像】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=115245

天宮二号の中に入った景海鵬宇宙飛行士と陳冬宇宙飛行士 Image Credit: The State Council of the People's Republic of China

 神舟十一号の打ち上げも成功し、約2日間をかけて天宮二号へ近付き、10月19日にドッキング。2人の宇宙飛行士は天宮二号の中に入った。10月27日現在も順調に宇宙での生活を続けており、11月20日ごろに帰還する予定となっている。約1か月にわたる宇宙滞在は、中国にとっては過去最長となる。  神舟十一号が帰還したあとも天宮二号の運用は続き、2017年には新たに開発された無人補給船「天舟一号」の打ち上げが行われる予定となっている。天舟一号は天宮一号、二号と似た機体であるものの、内部に生活必需品や実験機器、酸素や燃料などの補給物資を搭載できるようになっている、宇宙の貨物トラック、タンクローリーのような船である。天舟一号は打ち上げ後、自動で天宮二号へ近付きドッキングし、宇宙での燃料補給などを試験する。
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大型の宇宙ステーションの建造も
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