財政難のサウジアラビア。次期王位継承の有力候補サルマン皇太子の放蕩っぷりに国内でも非難の目

白石和幸

ムハマンド・ビン・サルマン皇太子 photo via kremlin.ru (CC BY 4.0)

 サウジアラビアのサルマン国王の息子で、王位継承権2番目で、国防大臣の任にあるムハマンド・ビン・サルマン皇太子。彼が惜しげもなく大金を使うという出来事が昨年また起きた。国家は深刻な財政難にあり、彼自身が陣頭に立って緊縮策を実行せねばならない立場にあるはずである。

 その出来事というのは、昨年、皇太子がフランス南部で休暇中に440フィートの豪華ヨットが沿岸に浮かんでいるのが目に留まり、早速それを購入することに決めたというのだ。持ち主はロシアのヴォッカ王のユリ・シェフラー。価格はおよそ5億5000万ユーロ(600億円)。交渉を始めたその日の数時間後には両者の代表の間で売買が成立していたという。(参照:『NY Times』)。

 この出来事を知ったサウジ国内では憤りが波のごとく彼に向かったという。当然だろう。NY Times紙も、国は財政難で極度の支出削減を迫られているという事態にある中で、<この購入は国防大臣の正に「無感覚さ」を著わしたものだ>としている。

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脱原油依存を標榜した王子自らの放蕩

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