インバウンド終了が噂されるなかで、拡大する日本企業の中国依存――帝国データバンク調査で判明

年商「10億円以上、100億円未満」が最多

 年商規模別では、最も多かったのが、年商「10億円以上、100億円未満」の企業の6058社で、構成比の43.5%を占めた。とりわけ、「製造業」「卸売業」「サービス業」などの3業種では、年商「100億円以上、1000億円未満」が前回調査から大幅に増加しており、売上規模の大きな企業が中心となっていた。  また、「運輸・通信業」「不動産業」では、年商「1億円未満」の中小規模の企業が増加していた。

34都府県で進出企業が増加

 さらに本社所在地の都道府県別では、最多は「東京都」が4743社で構成比34%となった。また「大阪府」の2096社、「愛知県」の1103社を加えた上位3都府県の合計は7942社と、全体の半数以上の57%を占めるほどとなっている。  前回調査との比較では、34都道府県で進出企業数が増加し、横ばい、または減少となった13県を大きく上回っていた。  こうした調査結果を受けて帝国データバンクは、「持続的な成長を目指す日本企業にとって、約 13 億人の巨大市場を有する中国は無視できない存在となっており、今回調査では小売業を中心に販売拠点としての進出も進んでいる」とコメント。  しかし、その上では以下のように注意も促している。 「昨年 9 月に民事再生法を申請した第一中央汽船など、倒産に至る企業も散発的に発生しているほか、中国事業の縮小や撤退を検討する企業もある。また、中国独自の商習慣や法制度により、進出した地域によっては、日本企業が撤退時に思わぬ労力を強いられることもある」そうした意味では、中国進出企業、あるいは撤退を検討する企業の業績に与える影響に引き続き注目する必要があるだろう」 参照:帝国データバンク「第4回中国進出企業実態調査」 <文/HBO取材班>
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