閉店すればそれで終わりではない-そごう・西武の苦悩
そごう柏店は2016年9月30日を以て閉店するものの、例え閉店してもこれで「そごう・西武との縁が切れる」ということにならない。そごう柏店はそごう・西武が建物の大部分を所有する自社物件であり、今後は店舗跡の処分が大きな課題となる。「ビックカメラ」「浅野書店」など一部のテナントに関しては営業を続けるものの、先述の通り首都圏の駅前一等地でありながら9月現在は店舗跡の活用方法は全く決まっていないといい、14階建て、3館体制と規模が非常に大きいため、建物を解体するにも多額の費用がかかることは明白である。
柏市は、そごう・西武に対して店舗跡の活用策を早急に決めるように要請した一方、そごう・西武も柏市に対して店舗を公共施設として活用しないか打診しているという。
出店当時、堂々たる外観が「近未来の象徴」として話題を呼んだ。今後はどうなるのであろうか
1973年から2000年代初期まで、30年近くに亘って柏市の地域一番店だったそごう。もっと早期に抜本的な改革を行い、百貨店らしい「ハレの場」を提供し続けつつ、新たな客層も獲得する努力を行っていれば、ここまでの売り上げ減少は避けられ、閉店までには至らなかったのではないだろうか。