『グルメサイトで★★★(ホシ3つ)の店は、本当に美味しいのか?』は、本当に美味しいのか?――【深読みビジネス書評】

グルメサイトで★★★の店は、本当に美味しいのか?

グルメサイトで★★★の店は、本当に美味しいのか?

 あなたは明瞭に答えられるだろうか?  コンビニで売られているプリペイドカードは、一体だれが、何の目的で使っているのか。どうして自分がネットを見ていると、マンションやクルマといった特定のジャンルの広告ばかり表示されるのか。なぜイオンが携帯電話を販売しているのか……。  仕事では当たり前のようにパソコンを駆使し、10秒でも空き時間ができるとスマホの画面をのぞいてしまう。そんなデジタル漬けの日常を過ごしていながら、前述したような事柄は意外と理解できていなかったりするもの。  そうしたデジタル――主にネットやスマホ関連――にまつわる「わかっているようでわからない」「でも、いまさら他人には聞けない」事柄について、ストンと腹落ちさせてくれるトリビア本。それが『グルメサイトで★★★(ホシ3つ)の店は、本当に美味しいのか?』だ。  著者は博報堂ケトル共同CEOでクリエイティブディレクター・編集者の嶋浩一郎氏と、博報堂DYメディアパートナーズ統合コミュニケーションデザインセンター メディア・コミュニケーションプロデューサーの森永真弓氏。版元の資料によれば「超・情報マニア嶋浩一郎と超・ネットマニア森永真弓がガッツリ話し合いました!」とか。  自身のツイッターで各種の雑学知識を披露し、キュレーション技術や企画力に長けた嶋氏が素朴な疑問や合いの手を投げかけつつ、話題を展開させる。一方、インターネット全般に深い造詣を持つ森永氏が、昨今のソーシャルメディア事情、デジタル業界や関連メディアの動向、ユーザーの行動特性などを踏まえて解説していく……といった対談形式で全編が進行。専門用語を簡単に言い換えてくれたり、複雑そうな概念をシンプルに説明してくれたり、問題点や課題を端的に示してくれたりと、一貫してわかりやすくまとめられているのが、とにかく好印象。読むことが負担にならない。  ただ、そうした読みやすさと裏腹なところではあるが、「対談」という形式の特性上、筆致や話題の展開に多少冗長なところがあるように感じる。もっとも、それを“味”として楽しむことができれば、大した問題ではないだろう。  子どものころ、大人たちが仕事や社会情勢の話で盛り上がっているのを横で聞いていて、「大人っていろいろなことを知っているんだな」と感心し、知的好奇心がじんわりと刺激されたときの興奮。そんな、純粋なワクワク感を久しぶりに呼び起こしてくれるような一冊だ。 <文/漆原直行
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デジタルをなんとなく分かったつもりになってない?

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