「実際、暴落後のリバウンドを狙う戦略は、勝率も期待値も高いとデータで裏づけられています」と話すのは中原良太氏。
「さまざまなテクニカル指標をシミュレーションした結果、騰落レシオがリバウンドを最も的確に捉えることができました。そこで、東証1部の騰落レシオ(10日間)が50以下になった日を暴落と定義。翌日の寄り付きで株を購入し、その日を含めて5営業日保有し、翌日の寄り付きで売るというシミュレーションを行いました」
騰落レシオは、市場の値下がり銘柄数に対する値上がり銘柄数の比率から「買われすぎ、売られすぎ」の過熱感を見る指標だ。
「’00年1月から’16年6月末までの期間で、東証1部の騰落レシオが50以下になったのは合計37回。ざっくり言えば、年に2~3回起きる暴落をシミュレーションしたということです。約26万回の総取引のうち、約17万回が利益で、約9万回が損失。勝率は約65%で、期待値は2.62%でした」
さらに「市場別」で見ると、より傾向が表れるという。
「マザーズ銘柄は勝率も期待値も、ほかの市場の銘柄よりも高い傾向がありました。新興銘柄はハイリスク・ハイリターンですが、そもそも約1週間しか保有しないのでリスクは限定的ですから、マザーズ銘柄をあえて狙ってもいいでしょう。これらのデータから、『東証1部の騰落レシオが50以下になったら、マザーズ銘柄を翌日に買って5営業日保有し、翌日に売る』というリバウンド戦略は非常に有効になりそうです」
軟調な相場のときこそ、データに基づいて勝率の高い急落銘柄のリバウンドを狙いたい。
総取引数:26万1295回
利益取引数:17万476回
損失取引数:9万819回
平均利益:6.38%
平均損失:4.43%
勝率:65.24%
平均リターン:2.62%
⇒【資料】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=108785
’00年1月から’16年6月末までで、東証1部の騰落レシオが50以下になったらルール通りに全銘柄を購入。約26万回の総取引があり、表のような結果になった。特にマザーズは勝率も期待値も高かった