一方、日銀の黒田総裁も、ジャクソンホールでの討論会で、「「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」による予想物価上昇率のリアンカリング」というタイトルで講演を行い、マイナス金利政策によって、企業や家計の資金需要が刺激されたと語り、マイナス金利の限界までには「まだかなりの距離がある」とも述べた。(参照:
日本銀行)
このような両者の発言を踏まえたうえで、重要になってくるのは、9月のFOMCと日銀政策決定会合である。それらは、9月20日~21日両日の同日開催なのだ。
7月29日、黒田総裁は「2%の「物価安定の目標」をできるだけ早期に実現する観点から、次回の金融政策決定会合において、「量的・質的金融緩和」・「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」のもとでの経済・物価動向や政策効果について総括的な検証を行うこととし、議長はその準備を執行部に指示した」(参照:
日本銀行)という。
その「次回の金融政策決定会合」が9月20日~21日の日銀政策決定会合なのだ。追加緩和により、円安・日本株高への可能性がある。さらに、FOMCで追加利上げが決定されると、さらに円安が進むだろう。
果たして、一気に円安・日本株高のシナリオもあるのだろうか?
<文/丹羽唯一朗>