ところが、公式事前告知では、北朝鮮企業約40社、北朝鮮関係者約200人来場、展示商品には医療機器や金属加工品などもあったが、いざフタを開けてみると、医療機器も金属加工品はなく、参加企業は25社、参加者は100人ちょっとと事前告知より減り空きブースも目につく。
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関係者不在のブースも
初日の開幕式へは、北朝鮮の対外経済省からの代表が出席するなど北朝鮮としても本博覧会へ力は入れているようだが、博覧会を訪れる来場者は少なく寂しげだ。
その理由の1つは展示物にありそうだ。発動中の国連制裁に抵触するような鉱物関連や重機械類などの展示はなく、マツタケや高麗人参、ハチミツなどの特産品。チマチョゴリなどの衣類。オットセイを原料とした精力剤などの健康食品。高血圧や糖尿病などの医薬品。アコーディオンなどの軽工業品。他にも、焼酎やビールなどアルコール飲料、絵画、たばこなど特に目新しい商品は見つけられない。
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自然食材を扱う金剛山の会社ブース
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衣類としてチマチョゴリを出展(右)
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右奥で女性客が集まっているのは自然食材を扱うブース
博覧会2日目の16日午前に訪れた朝鮮族バイヤーは、「会場がガラガラでびっくりしました」と第一印象を語り、「買いたいと思える商品がまったくないですね。特に大連は日本など海外からの輸入品が普通に売られている場所なので、消費者は中国の都市の中でも目が肥えていると思います」
さらに、まだ2日目なのに売れ残ると処分に困るので値引きするから商談させて欲しいと北朝鮮側から泣きついてきたという。
北朝鮮ブースの男性に話を聞くと、「以前、丹東では大勢の来場者がいてよく売れたが、今回、来場者が少なすぎて意外だった。大連は丹東よりも来場者が多いと主催者から聞いていたので残念だ…」と早くもあきらめモードに入っており、来場者が少ないのは、主催者側の告知不足なども影響したと言えそうだ。
会場を訪れた朝鮮族バイヤーの1人は、かわいそうなので個人的に何か買ってあげようかとも思ったが魅力ある商品がないので止めたと話す。
また別の朝鮮族経営者は、「北朝鮮商品を扱う会社が、中国だと丹東や瀋陽の会社が多く、あとは北朝鮮から直接出展した会社で9割以上を占め、地元大連の会社は数えるほどしかない。私としては、大連の会社と取引したいので、契約は難しい」