日経が提供する新たな株価指標は、どう活用すべきか?

日経

’01年12月28日の値を10000として、東証が開場している時間帯に15秒間隔で算出。新指数は終値を日経新聞朝刊マーケット総合1面や、日本経済新聞社の指数情報サイト「日経平均プロフィル」で閲覧可能だ

 日本経済新聞社は6月16日から新たな株価指数「日経ダブルインバース指数」の算出・公表を始めた。これは騰落率が日経平均株価のマイナス2倍となる指数で、例えば日経平均が前日比5%上昇した場合は新指数が10%下落し、逆に5%下落すると新指数は10%上昇するというものだ。こうした新指数が登場した背景には、昨今のETF人気の盛り上がりがあるという。フィスコの小川氏が話す。 「ETFのなかでも、『日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信』が人気になりました。これは日々の騰落率が日経平均株価の2倍の値動きをする『日経平均レバレッジ・インデックス』という指標に連動するETFで、今回登場した新指数とは真逆の方向に動くものです。そこで、同種のレバレッジ型ETFで、今度は下げ相場でも利益をとろうとする商品の需要が見込まれたわけです」  また、こうしたレバレッジ型やインバース型のETFは短期トレードに向いた商品として設計されており、「1000円単位の値動きを待たずに100円刻みで売買を行うような個人投資家が増えたことも影響している」という。  では、投資家としてはこの指数をどのように活用すべきなのか? 「もしこの指数がETF化されれば、先物を使わなくても2倍まで日経平均を売ってヘッジをかけることができます。例えば、1000万円の資金で一つのペアを持ったとき、これまでは500万円ずつを売り銘柄と買い銘柄に振り分けていたものが、この新指数が導入されると指数が2倍になるので、日経平均ダブルインバース・インデックスを330万円買って、銘柄を670万円買うことができます。つまり、投資効率が高まるのです」 図版/エフスタイル
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