小泉元首相らが「トモダチ作戦」で被曝した米軍兵士の救済基金を設立

「原発即時ゼロ」の実現を目指して全国講演行脚を続けている小泉純一郎元首相が7月5日、「トモダチ作戦被害者支援基金」創設の記者会見を開いた。小泉氏と一緒に「原発ゼロ」を訴えている“盟友”の細川護熙元首相も同席。小泉氏から基金設立に至る経緯について説明があった。

日米両政府が動かないのなら、民間で支援する

基金設立の会見を行う、小泉元首相と細川元首相

 5月15日から19日にかけて、小泉氏は米国カリフォルニア州サンディエゴを訪問。「東日本大震災の被災地支援(トモダチ作戦)中に原発事故を知らされずに被曝、健康被害を受けた」と訴える元米軍兵士たちと面談。救援活動後の健康被害の状況や、東京電力や米国GEなどに損害賠償を求めて起こした訴訟について話を聞いた。2012年、最初に提訴した時の原告は8人だったが、現在の原告数は400人を超えているという。  小泉氏は「日本のために全力を尽くしてくれた人たちを見過ごすことはできない」という思いから、「トモダチ作戦被害者支援基金」を創設することとなったのだと説明する。  本来であれば日米政府が調査を始めてもおかしくない件だが、両政府はまったく動かない。「日米の原子力産業は強大だからね」と小泉氏がもらしたのはこのためで、「政府が動かないのなら、我々が民間で支援する」と基金設立にこぎつけたのだ。  質疑応答で「なぜ民間主導になったのか」という疑問をぶつけてみた。 小泉氏「私は政府に働きかけることはしません。外務省北米局に聞いてみたところ、『政府としては何も動けない』と言っていますから、日本国民としてやります」 ――安倍総理に対してはどうお考えですか。 小泉氏「まあ総理としての立場があるからね。現在の政治には口出しをしない方がいいと思っています」
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自分が生きてるうちに「原発ゼロ」を実現したい
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