トランプ候補の英語は「小学校6年生以下」。そこに隠された戦略

photo by Gage Skidmore (CC BY-SA 2.0)

 米大統領選で旋風を巻き起こしている共和党候補で不動産王のドナルド・トランプ氏だが、米国で興味深い研究結果が発表された。トランプ氏がスピーチで喋っている英語は他のどの候補よりレベルが低く、小学6年生以下のものだというのだ。(参照「A Readability Analysis of Campaign Speeches from the 2016 US Presidential Campaign http://reap.cs.cmu.edu/Papers/Technical_report_16-001_Schumacher_Eskenazi.pdf」※PDF注意)  調査を行ったのはカーネギー・メロン大学の言語科学研究所で、対象は共和党のトランプ氏、テッド・クルーズ氏、3月15日に撤退を表明するまで選挙戦を続けたマルコ・ルビオ氏、民主党のヒラリー・クリントン氏、バーニー・サンダース氏の5人。  彼らのこれまでのスピーチを単語、文法などの観点から分析した結果、5人は全員、選挙戦が進めば進むほど簡単な言葉と文法を使っていく傾向にあり、使用する英語は6年生から8年生のレベルだったという。  ここでアメリカの教育制度を簡単に説明しておくが、学区や地域によって多少の差はあるものの1学年から12学年までがあり、日本の小学生に当たるのが1年生から6年生、中学生に当たるのが7年生から9年生、高校生に当たるのが10年生から12年生となっている。
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文の長さや音節数ではトランプは「小4以下」!?
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