千原ジュニアも愛用する“巣鴨のマルジ”の赤パンツは、今、なぜ売れるのか?

マルジ

巣鴨地蔵通りの奥にある赤パンツのマルジ

 昔から、赤いものを身につけると「病気よけになる」「運気が上がる」と言われている。そんな縁起にあやかろうと、多くの人が訪れるお店が東京にある。それが、巣鴨の地蔵通り商店街に4店舗もの店を構える、赤パンツの元祖・マルジだ。千原ジュニアが愛用していることもあり、この店の存在を知る人も多いことだろう。

 そしてこの店、申年(2016年)を間近に控え、とても繁盛をしているという。なぜ、申年だと繁盛をするのか? そもそも、周りに“巣鴨のマルジ”の赤パンツを履いている人がいないのだが……。

「おかげさまで、今年は12年前の申年より赤パンツが売れていて、生産が間に合わない状態です」

 そう語るマルジの常務取締役・工藤秀治氏に“今、なぜ赤パンツが売れているのか”を聞いてみた。

最初は赤いパンツが売れるとは思わなかった


マルジ

店内は今、赤の肌着一色に染まっている

 そもそもマルジが赤パンツの販売を始めたのは21年前のこと。きっかけは従業員から集めた“お客様の声”。その中に「赤いパンツを扱ってほしい」という意見があったのだという。

「初めてその意見をみたときは『それだけはやりたくないね』って社長と話したことを、今でも覚えています(笑)。というのも当時、赤いパンツは全国的に“売れない下着”だったんです。でも、それから3回ぐらい立て続けにお客様から同じような声があがってくるんです。そこで、ちょっとやってみようかと」

 そして、かろうじて在庫を持っていた大阪の業者から赤いパンツを仕入れ、店の一番目立たないところに置いてみたところ「しばらくすると売り切れ」、さらに仕入れた分も「やっぱり売り切れてしまった」という。

「とうとう業者の在庫もなくなってしまい『それならば』ということで、自社で赤いパンツの製造を始めることにしたんです(笑)。これはあとで知ったんですが、健康雑誌の中で医学の先生が『赤い色の下着を身につけると、赤い色が丹田を刺激し、冷え性にいい』と語っていたらしいんです」

 売れないはずの赤い下着が売れるようになったのには、そんな背景があったようだ。

ブームにうまく乗ったマルジの赤パンツ


マルジ

刺繍の入った肌着は、入荷するや売り切れてしまうという

「健康にいい」と評判になった赤い下着だが、今年11月からはさらに売れ行きが伸びているという。これは「申年と関係がある」とのことらしいが、なぜ今、赤いパンツなのか? その起源は、赤いパンツを販売する3年前、24年前にあった出来事がきっかけだったという。

「24年前に、グンゼの肌着をウチで買った人が『マジックを貸してください』と言うんです。するとそのお客さんは、その場で下着に“申”と書くんです。『なんですか、それは?』と聞くと『あんた知らないの? 申年にね、申って書いた下着を贈ると、その人は一生下の世話にならないのよ』というわけですよ。この話を覚えていて、12年前、赤パンツにこれを採用しようと。猿のお尻は赤いですし、絶対に売れると思いましたね(笑)」

 そして当時、メディアでも「申年に赤パンツを履くと“病が去る”“災いが去る”」という話題が取り上げられ、工藤氏の予想通り、マルジの赤パンツも飛ぶように売れたという。

 しかし、今年は「12年前よりもさらに売れている」らしい。

「おかげさまで、1日1000枚は売れています。特に申の刺繍がついた赤パンツは、生産が追いつかず、品切れ状態です。干支関連のアイテムは、11月から4月が一番よく売れるので、今の欠品状態は歯がゆい思いでいっぱいなのですが、1月には生産体制も整う予定です」

分け合うことで、ちょっと幸せに


“福を呼ぶ”赤パンツをはじめ、靴下や腹巻きなど、マルジでは様々なアイテムを扱っているが、その中でも工藤氏が一番気に入っているアイテムが「幸福のおすそわけ」だという。これは、商品ではない。マルジで肌着を買った人に配られる赤パンツの端切れのことだ。

「幸福のおすそわけは、余った布の切れ端に小札をくっつけただけのものなんですが、この取り付け作業は障害者施設に発注しております。まずこの時点で、わずかではありますが、仕事を創出できますよね。さらに、この布を使ってお客様から手芸品が送られてくることがあるんです。そしてこれを、チャリティセールで販売させていただくことによって、その売上金を寄付することができるんです。大々的な慈善活動ではありませんが、小規模ながらもこういった幸福の循環は、個人的にとても気に入っています」

 マルジの赤パンツを履いても、その効果がなかなか表れないことがあるかもしれない。そんな時は「自分の買ったパンツで、誰かがちょっと幸福になった」と考えれば、ちょっとだけ幸せな気分になれそうだ。<文・写真/HBO編集部>


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