ネットのセキュリティ意識、世界16か国1万8000人への調査で日本が最下位に
2015.10.30
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また全体的にセキュリティ意識はKaspersky Labが求める基準よりは低かったようで、
●フィッシングサイトと本物のサイトを見抜く設問では、フィッシングページを選ぶことなく、本物のページのみを認識できたのは、わずか24%。URLでフィッシングサイトと一目瞭然だったにもかかわらず、サンプルが表示された時に直感的にアドレスを確認しなかったと思われる。
●34%のユーザーが、オーディオファイルの代わりに拡張子.exeの付いたファイル(おそらくは悪意のあるプログラム)をダウンロードすると選んだ。
●回答者の29%が、大手企業の Webサイトは適切に保護されているためオンラインショッピングに対する安全対策は必要ない、と考えている。
●31%のユーザーはよく知らないWebサイトに個人情報や金融関連のデータを入力する。
●46%のユーザーが自分はサイバー被害に遭わないと考えている。
などの結果が明らかになった。
パスワード作成については、複雑な組み合わせの新しいパスワードをアカウントを作る都度作ると回答したのは38%で、回答者の年齢が上がるほど熱心に新規パスワードを作成するという結果が出た(若年層ではわずか3分の1だが、年配のユーザーでは半数以上)。しかし、残念なことに複雑なパスワードを作ったものの、「紙に書いておく」といったように保存方法がセキュリティ意識が低いものになるという結果になった。
この結果について、Kaspersky Lab プリンシパルセキュリティリサーチャー、デイヴィッド・エム(David Emm)は、次のように述べています。「自己防衛本能は生存に関わる重要な能力です。現実世界では、金銭や所有物の盗難リスクを減らす方法を誰もが子供の頃から学び理解し、常にリスクを警戒していますが、インターネット上では自己防衛本能が鈍るようです。今では私生活、知的財産、金銭をはじめ、あらゆるものがデジタル化されています。オンラインで犯した過ちの代償も、現実世界と同じくらい大きなものになり得ます。だからこそ、インターネットを利用するユーザーも技術とともに進化し、ITの知識レベルを高めていってほしいと思います」と語っている。
参照:カスペルスキー
<文/HBO取材班>
インターネット・セキュリティのKaspersky Labが毎年行っているネットユーザーを対象にしたネットセキュリティについての正しい判断を下せるかを測る「ネット常識力」テストで、世界16か国のうち、日本の平均点が、マレーシアと並んでもっとも低かったことが明らかになった。
このテストは世界16か国の18歳以上のインターネットユーザー1万8000人を対象にしたもので、WebサイトやSNSの閲覧、ファイルのダウンロードなど、インターネット上の日常的な行動の中で危険をはらむ状況についての29の設問と、それに対する回答の選択肢が用意されている。各選択肢に安全点に応じた点数が割り当てられており、全設問に回答すると「ネット常識力」が総合点数と4段階の判定結果が表示されるというものだ。
満点は150点で平均点は95点。国別の平均点における最高値はドイツの100点で、日本は92点とマレーシアと並び16か国中最低という結果になった。
4人に1人しかフィッシングサイトを避けられず
ネット上の自己防衛意識を高める必要
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