「寝だめは良くない」は間違い!? 正しい「寝だめ」の取り方

 先日、大手時計メーカーのシチズンが「ビジネスマンの生活習慣」に関する調査結果を発表した。それによると、ビジネスマンの平均睡眠時間は過去35年間で、極端な減少傾向にあるという。’80年には7時間1分だった平日の平均睡眠時間が、’15年では6時間9分と、1時間近くも減少しているのだ。

睡眠は「昼間の生産性の鍵」


 働く男たちにとって、睡眠は大事な「明日の戦いのための休息」である。メンタルケアのための「スリープ外来」を推進するベスリクリニック院長の田中伸明氏は「十分な睡眠がビジネスマンの生産性の鍵」と語る。

田中伸明氏

「私たちは生産性を上げようと睡眠時間を削ってでも働こうとします。睡眠は前日の疲れを癒すのでなく、成長ホルモンやステロイドホルモン、記憶の再構築など、翌日の為にあるものなのです。長時間の残業、通勤で睡眠時間そのものが少なくなっており、仕事のストレスにより睡眠途中で起きてしまう中途覚醒が加わると、睡眠の量と質ともに障害される。その結果戦えないビジネスマンとなり最後は倒れてしまう」(田中氏)

「毎晩0時までに寝よう」はマチガイ!?


 とはいえ、ビジネスマンが充分な睡眠を確保するのは予想以上に困難である。そこで、睡眠に関する著書を多数持ち、ベスリクリニックで睡眠外来を担当する“睡眠のプロ”菅原洋平氏に、心地よい睡眠をとる方法を伺った。

菅原洋平氏

「睡眠時間を確保しようとするとき、皆さんがよくやってしまう行為が、就寝時間を揃えようとすること。たとえば、『毎晩0時までに寝よう』とか。でもそれが間違いなんです。

人間の体は、光が当たって16時間後に眠気が来るという仕組みなので、深夜2時などの遅い就寝になっても、翌朝はいつもと同じ時間に起床し、日の光を浴びる必要があるんです。私が企業研修をするときも、『起床時間を揃えて、睡眠時間をバラバラにする』ことをゴールに設定しています。それで皆さん仕事の生産性が上がっています」(菅原氏)

 しかし、無理やり起床時間を揃えてしまうと、充分な睡眠時間が確保できないのではないか? 残業や接待などで、忙しいビジネスマンが充分な睡眠を得るにはどうすればよいのか―――その答えは「寝だめ」にあった。それも“起床時間を揃えた”「寝だめ」だ。

正しい「寝だめ」の取り方とは!?


寝だめ

photo by Vic on flickr(CC BY 2.0)

「一般的に寝だめは無意味だったり、良くないものと言われていますが、起床の時間を揃えれば効果が期待できます。翌日の昼すぎまで寝るのではなく、仕事を早く切り上げられた日や休日に、10分でも15分でも早くベッドに入ってみましょう。1日で一気に睡眠量を増やすのではなく、1日15分の早寝を1か月続ければ7.5時間かせげる、というように累積睡眠量を増やしていきましょう。

なぜ起床時間をずらしてはいけないのかというと、先ほど述べたとおり、人間は光が当たって16時間後に眠気が来るという仕組みがまずひとつ。それにプラスして、人間はコルチゾールというステロイドホルモンを起床3時間前に発生させて、自分の体が起きる体制を整えているからなんです。

起床時間を揃えると、コルチゾールの分泌の時間も揃う。なので、朝にすっきり目覚められるんです。しかし、起床時間がバラバラだと、起床時にコルチゾールが急激に分泌されます。これは、コレステロールが急激に増えている状態、つまりうつ病と同じ状態なんです。だから、人間は急激に起こされると、憂鬱になるんです」(菅原氏)

 毎日の起床時間を揃えることで質の良い睡眠と目覚めを確保。そうすることで、忙しいビジネスの現場でも、集中力を切らさず、他人に先駆け一歩リードすることができるのだ。

<取材・文・撮影/HBO取材班 photo by Vic on flickr


※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社扶桑社は一切の責任を負いません

イエレンFRB議長の発言に注目

昨日のドル円は、100.405円で取引を開始した後、東京市場においては、ゴトー日(5・10日)の仲値公示を控えて円売り・ドル買いが先行しました。前日のNYタイムにつけた高値である100.61円近辺を上抜けられないことが確認されると、100.39円近辺まで下落しました。欧州市場に入ると、欧州… [続きを読む]