熊本地震をきっかけにデパート同士が「ともだち」に。あのキャラクターも活躍するモン!

 2016年7月下旬、東京・新宿の伊勢丹の一角が熊本一色となった。店内に並んだのは、熊本県特産の工芸品や銘菓に加えて、普段は都内では販売されていない熊本城グッズや「くまモングッズ」も見られた。  このイベントは、熊本県の人気キャラクター「くまモン」生みの親の1人である熊本県出身の放送作家・小山薫堂氏の提唱により行われたもので、アルゼンチンで7月20日が「ともだちの日」として定められていることに因んで、伊勢丹新宿本店と熊本市の鶴屋百貨店が「ともだち」になり、熊本地震の復興支援のためタッグを組んだものだ。  熊本県で唯一の百貨店「鶴屋百貨店」は、4月14日以降の熊本地震で熊本市の本店本館が6月まで一部のみでの営業となったほか、熊本県八代市の支店は倒壊の恐れがあるとして閉店に追い込まれてしまうなど大きな被害を受けている。

「くまもとがんばるモン」の懸垂幕が掲げられる鶴屋百貨店本館(熊本市)

 新宿伊勢丹では7月20日に復興支援イベントの開始記念として、普段は鶴屋百貨店内で放送が行われている63年間続く長寿番組「午後2時5分一寸一服」(熊本放送)の公開生放送も実施された。  この復興支援イベントでは、売上金の一部が義捐金として熊本地震の被災地へ送られるほか、熊本産品のPRを行うことで、東京の消費者に熊本県産品の良さを知ってもらうことも目的としている。イベント期間中は、通常は鶴屋百貨店でしか購入することができない特別な「くまモングッズ」や、熊本県内でしか買うことのできない特産品も数多く販売されるとあって、売場は多くの買い物客で賑わいを見せた。
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百貨店による被災地支援
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