仕事上での対立関係を超簡単に解消する方法

【山口博[連載コラム・分解スキル・反復演習が人生を変える]第7回】  上司と部下、本部と現場、営業とバックオフィス、ひいては経営者と労働組合から親と子、夫婦にいたるまで、複数の人が関われば、度合いの差こそあれ、そこに対立が生ずるのは世の常だ。  そして、対立を解消しようとすると、真面目に解消しようとすればするほど、一生懸命になればなるほど、火に油を注ぐがごとく炎上し、対立が深まってしまうもの。そうした経験をした人も少なくないだろう。

実は頭の回転が速い人ほど対立を激化させる

 ビジネススキル向上のための演習を繰り返していると、対立を激化してしまう人には、特徴があることがわかってきた。それは、真面目で頭の回転が速く、そして思ったことをすぐ口に出してしまうタイプなのだ。  対立を解消しようとして、真面目な方は、相手から異論や懸念を表示されると、よかれと思ってその都度、説明をしようとする。「いえ、そうではないのです」「違います。こういうことです」「誤解です。私が言っているのはこういうことです」……。そして、ああでもない、こうでもないと応酬が繰り返される。相手を否定し合う応酬自体が、火に油を注ぐことになる。  頭の回転が速い人は、とっさに理論構築をする。しかしその回転の速さゆえなのか、応酬している間に、理論の一貫性にほころびが出て、相手に不信感を与え、対立が激化してしまうことがよくある。思ったことをすぐに口に出してしまうタイプの方は、その度合いがさらに高い。
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コツは当事者同士を応酬させないこと
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チームを動かすファシリテーションのドリル

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